高校授業料「実質無償化」拡充へ 政府が改正法案を閣議決定、26年度から私立も対象拡大

授業料「実質無償化」拡充へ 政府が改正法案を閣議決定、26年度から私立も対象拡大

政府は2月27日、2026年度から高校授業料の「実質無償化」を拡充するため、高校生向けの就学支援金制度を見直す関連法の改正案を閣議決定しました。私立を含め全国の高校を対象とし、家庭の経済状況にかかわらず、生徒が希望する学校に進学しやすくなる環境づくりを進める狙いです。政府は、この改正案を開会中の国会に近く提出し、今年度内の成立を目指す方針です。

改正案では、高校生向け「就学支援金」の所得制限を撤廃し、私立高校(全日制)に通う生徒への支給額の上限を年45万7200円に一律で引き上げます。現行制度では、世帯年収に応じて年11万8800〜39万6000円を支給しており、この上限引き上げによって、授業料負担の軽減効果が一段と大きくなる見通しです。すでに公立高校については、授業料相当分として年11万8800円までが所得に関係なく支給されており、今回の見直しにより、公私間の支援格差の縮小が進む形となります。

一方で、対象範囲については、日本への定着が見込めない留学生や、各種外国人学校の生徒は支給の対象外とされます。政府は、グローバル人材の確保などの観点から、これらの層については別の制度で支援する考えを示しています。文部科学省の試算によると、今回の拡充により、世帯年収約590万〜約910万円の層で約35万人、約910万円以上の層で約45万人、合わせて約80万人の高校生が新たに恩恵を受ける見込みです。政府は、無償化拡充に必要な経費を2026年度当初予算案に計上しており、法案審議と予算措置を一体的に進める構えです。

中学校は35人学級へ 義務標準法改正案も閣議決定

政府は同じ27日、公立中学校の学級規模を見直す義務教育標準法の改正案も閣議決定しました。現在は1学級あたり40人を上限としていますが、これを35人に引き下げる内容で、2026年度に中学1年から順次導入し、2028年度には全学年で35人学級とする方針です。少人数化により、生徒一人ひとりに向き合った指導を行いやすくし、いじめや不登校への早期対応、学力保障の充実などにつなげたい考えです。

また、学級規模の縮小は、教員の負担軽減や働き方改革の観点からも重要な施策と位置づけられています。高校授業料の「実質無償化」拡充と、中学校の35人学級への移行という二つの政策を同時に進めることで、政府は家計の教育負担を抑えつつ、学校現場の環境改善を図る姿勢を打ち出しています。今後は、国会審議を通じて、財源や対象範囲の妥当性、地方現場での教員確保などが論点となりそうです。

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