旭川女子高生殺害事件 内田梨瑚被告が殺意を否定 5月25日に初公判

旭川地方裁判所

北海道旭川市の神居古潭(かむいこたん)で2024年4月、当時17歳の女子高校生がつり橋から転落させられ殺害された事件で、殺人などの罪に問われている無職、内田梨瑚被告(23)の裁判員裁判に向けた公判前整理手続きが、2026年3月3日に旭川地裁で行われました。この手続きの中で、内田被告側は殺意や実行行為を全面的に否定し、検察側と真っ向から対立する姿勢を鮮明にしました。

旭川地裁によれば、内田被告の初公判は2025年5月25日に指定されました。弁護人を務める八重樫和裕弁護士は、手続き終了後の取材に対し、「殺意はないし、殺人の実行行為もない。内田被告は突き落としたという実行行為はしていない」と述べました。弁護側は、監禁や不同意わいせつの事実は認めるものの、それらの行為と被害者の死亡との間には因果関係がないと主張しています。つまり、被害者が自ら落下した、あるいは予期せぬ事故であったという立場を取り、殺人罪の成立を争う方針です。

この事件では、内田被告の「舎弟」を自称していた当時19歳の共犯者の女も殺人罪などで起訴されていました。この共犯者の女に対しては、すでに2025年に懲役23年の実刑判決が言い渡されており、控訴しなかったため刑が確定しています。共犯者の女の公判において、検察側は「内田被告と共謀し、橋の欄干に座らせて『落ちろ』『死ねや』などと脅して落下させた」と指摘していました。かつて共犯者の裁判に証人として呼ばれた際、内田被告は宣誓を拒否し、わずか数分で退廷するなど、真相解明に向けた協力姿勢は見られませんでした。

今回の公判前整理手続きを経て、5月からの本裁判では、主犯格とされる内田被告がどのような言葉で事件を語るのかが焦点となります。内田被告はこれまでの取り調べに対し、「共犯者の女が積極的に犯行に及んでいた」と供述しており、自分に責任はないとする主張を繰り返しています。一方、受刑者となった共犯者の女は、内田被告の供述を「作り話だ」と強く批判しており、二人の主張は依然として平行線をたどったままです。

共犯者の受刑者も証人出廷へ 食い違う主張の行方

5月25日から始まる裁判員裁判には、すでに刑が確定している共犯者の女も証人として出廷する予定であることが明らかになりました。かつての「上下関係」にあった二人が法廷で対峙し、どちらの証言に信憑性があるかが厳しく問われることになります。

検察側は、SNS上のトラブルをきっかけに内田被告が激昂し、被害者を執拗に追い詰めた末に殺害に至ったという構図を描いています。これに対し、内田被告側は「現場にいたが、殺害には関与していない」という論理で無罪に近い主張を維持するとみられます。判決は2026年6月22日に言い渡される見通しです。

ネット上では、事件発生から時間が経過した中での進展に対し、「ようやく裁判が始まるのか」「共犯者が23年なら、主犯格はどうなるのか」といった声が上がっています。また、凄惨な事件内容から、裁判員となる市民の心理的負担を懸念する意見も少なくありません。旭川という街で起きた痛ましい事件の真相が、法廷の場でどこまで詳らかにされるのか、全国的な注目が集まっています。

関連記事

コメントは利用できません。

最近のおすすめ記事

  1. ニデック会計不正、第三者委が永守氏の責任認定 減損2500億円・無配へ
    モーター大手ニデックは3日、不適切会計問題をめぐる第三者委員会の調査報告書を公表しました。報告書は創…
  2. 小泉防衛相「自衛隊は『ちきゅう』も見守る」 南鳥島沖レアアース試掘で警戒監視を強調
    政府が東京都・南鳥島沖でレアアース(希土類)を含む泥の試掘に成功したことを受け、小泉進次郎防衛相が、…
  3. 小林製薬と神戸市、使用済みカイロを「鉄資源」に再生へ エコノバ活用の実証実験が本格化
    小林製薬が神戸市と連携し、使用済みの使い捨てカイロを回収して鉄鋼原料に再用する実証実験「めぐるカイロ…

おすすめ記事

  1. 2025-9-10

    Apple新型『iPhone 17』、SIMスロット廃止で薄型化実現 ユーザー対応に課題

    Apple社が9月10日に発表した最新スマートフォン『iPhone 17』シリーズにおいて、日本市場…
  2. モー娘。北川莉央、活動休止継続を発表 12月復帰目指し準備進行中

    2025-9-12

    モー娘。北川莉央、活動休止継続を発表 12月復帰目指し準備進行中

    アイドルグループ「モーニング娘。'25」の北川莉央(21)が、当初予定していた今秋の活動再開を延期し…
  3. 網走刑務所で刑務作業を行う受刑者

    2025-7-21

    網走刑務所とはどんな場所?現役職員に聞いた歴史と受刑者の今

    強固な警備体制や凶悪事件の受刑者が収容されるイメージもある網走刑務所。映画やドラマなどの影響で、怖い…

2025年度矯正展まとめ

2024年に開催された全国矯正展の様子

【結果】コンテスト

【結果発表】ライティングコンテスト企画2025年9-10月(大阪・関西万博 第4回)

アーカイブ

ページ上部へ戻る