
外食大手のコロワイドが、カフェチェーン「カフェ・ベローチェ」や「珈琲館」などを展開するC-Unitedを買収し、完全子会社化する方針を公表しました。 買収額は約440億円で、投資会社ロングリーチグループが保有する全株式を取得し、2026年4月1日に株式譲渡を実行する予定です。 コロワイドは「大戸屋ごはん処」や焼き肉の「牛角」など多様なブランドを傘下に持ちますが、これまで手薄だったカフェ業態を取り込むことで、業態ポートフォリオの拡充と成長加速を図る狙いです。
C-Unitedは「カフェ・ベローチェ」「カフェ・ド・クリエ」「珈琲館」など7ブランドを運営し、2026年2月末時点で全国563店舗を展開するカフェ大手で、カフェ市場で業界5位の規模とされています。 2026年3月期の売上高は約358億円を見込んでおり、コロワイドグループにとっても一定規模の収益源となる見通しです。 コロワイドは2024年に洋菓子ブランド「Cheese Garden」を運営する企業を買収しており、今回のカフェ買収と組み合わせて、スイーツとコーヒーを一体で提供することで単価向上や新規顧客の獲得を目指す構えです。
同社は、買収後にグループ内で洋菓子デザートをC-United各店で展開し、既存のスイーツ事業の販路拡大につなげるほか、立地情報の共有やフランチャイズ展開の強化、食材・物流の共同調達によるコスト削減など、多面的なシナジーの創出を想定しています。 コロワイドは今回の買収が2026年3月期連結業績への影響は軽微との見通しを示しつつ、中長期的にはカフェ事業を新たな収益の柱に育成したい考えです。 一方で、外食業界ではすかいらーくホールディングスによるうどんチェーン買収など、多業態化と再編の動きが加速しており、コロワイドによるカフェ事業強化もこうした業界再編の流れの一環と位置づけられます。
カフェ市場再編とコロワイド戦略の行方
カフェ市場では、人件費や原材料費の高騰に加え、都市部の賃料上昇が収益を圧迫する一方、テイクアウト需要の定着や在宅勤務の広がりを背景に、くつろぎと仕事の双方に対応できる店舗づくりが求められています。 C-United傘下の「カフェ・ベローチェ」や「珈琲館」は、比較的リーズナブルな価格帯と駅前・オフィス街立地の強みを持ち、コロワイドが展開する居酒屋・焼き肉・定食業態とは異なる時間帯・客層を取り込める点が評価されています。
コロワイドは今後、グループ横断で商品開発やキャンペーンを連動させることで、来店頻度の向上やブランド間送客を図るとみられます。 例えば、カフェ店舗でデザートやテイクアウト商品を訴求し、夜は「牛角」や「大戸屋ごはん処」への来店につなげるなど、一人当たりのライフタイムバリューを高める戦略が想定されます。 一方で、買収後にはブランドの統廃合やメニュー構成の見直し、人件費・オペレーションの最適化などが課題となる可能性もあり、どこまで既存ブランドの個性を維持しつつ効率化を進められるかが問われます。
外食再編の流れが続く中、コロワイドによるC-United買収は、カフェ事業を軸にスイーツ・和洋外食を束ねる多業態グループとしてどこまで成長できるのか、その試金石となりそうです。









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