「平和の少女像」侮辱の米ジョニー・ソマリ被告、韓国で実刑判決・即拘束 日本での前科も影響か

韓国・ソウルの街並み

元慰安婦を象徴する「平和の少女像」への侮辱行為や、SNSでのわいせつ動画配信、コンビニエンスストアでの業務妨害など、韓国国内で数々の迷惑行為を繰り返してきた米国人ユーチューバー、ジョニー・ソマリ被告(本名:イスマエル・ラムジー・カリド)に対し、韓国の裁判所は厳しい判断を下しました。

ソウル西部地裁は2026年4月15日、性暴力処罰法違反(虚偽映像物頒布)および業務妨害などの罪に問われていた被告に対し、懲役6カ月と拘留20日の実刑判決を言い渡し、その場で身柄を拘束しました。さらに、児童・青少年および障害者関連施設への5年間の就業制限も命じられています。

ソマリ被告はこれまで、ソウル市内の公共の場に設置された「平和の少女像」にキスをしたり、その前で不適切なダンスを踊ったりする様子をライブ配信し、韓国国民の強い憤りを買っていました。また、2024年10月にはソウル市麻浦区のコンビニ店内で、テーブルにカップラーメンの汁をぶちまけるといった暴挙に出たほか、他人の顔を合成したわいせつな動画をユーチューブで配信するなど、その活動は過激さを増していました。

判決に先立ち、裁判所へ出廷したソマリ被告は、報道陣の問いかけに対して「正義が実現されると思う。自分の犯行を深く後悔しており、韓国国民に謝罪したい」と述べ、「これからは生き方を変えて、より良い人間になりたい」と反省の弁を口にしていました。しかし、これまでの公判を通じて検察側は、被告が反省の色を見せながらも同様の行為を継続している点を重視し、懲役3年を求刑していました。

地裁の朴智遠部長判事は判決理由の中で、「被告人は主にユーチューブの配信収益を得る目的で、不特定多数の被害者に対して繰り返し犯行に及んだ」と指摘しました。さらに、それらをリアルタイムで配信し、韓国の法秩序を著しく無視した態度は深刻であると断じ、執行猶予のない実刑判決に至った背景を説明しました。日本国内でも同様の迷惑行為で罰金刑を受けていた被告の再犯に対し、韓国司法は「表現の自由」を逸脱した犯罪行為として断固たる姿勢を示した形です。

日本と韓国で物議を醸した「迷惑系」の末路と司法の判断

今回の判決に対し、韓国国内だけでなく、過去に同様の被害を受けた日本国内からも大きな注目が集まっています。ソマリ被告は韓国へ渡る前、日本でも牛丼チェーン店での大音量放送や建設現場への不法侵入などの迷惑行為を繰り返し、罰金20万円の有罪判決を受けていました。日本での処罰後、すぐに韓国へ移動して活動を再開したことから、ネット上では「処罰が軽すぎる」「野放しにすべきではない」といった批判が相次いでいました。

裁判所が今回、金銭的な利益を目的としたライブ配信を「深刻な秩序の無視」と定義したことは、過激化する「迷惑系ユーチューバー」への強い警告となります。韓国のSNS上では、「ようやく実刑が出た」「司法の判断を支持する」といった声が多く寄せられる一方で、「求刑の懲役3年に比べると、6カ月という判決はまだ甘いのではないか」という慎重な意見も見られます。

ソマリ被告は、韓国滞在中に怒った市民から殴打されるなどのトラブルにも見舞われており、自身のチャンネルが削除されるなどの社会的制裁も受けてきました。しかし、最終的には法廷での拘束という形で、法による裁きを受けることとなりました。今回の実刑判決は、収益のために他者の尊厳や社会秩序を脅かす配信活動に対し、国際的にも厳しい目が向けられていることを象徴する出来事といえます。

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