トヨタが新型バスケロボ「CUE7」を披露 AIによる革新的な制御で驚異の身体能力を実現

トヨタ自動車は12日、人工知能(AI)技術を結集し、自律的にバスケットボールのシュートやドリブルを行う新型ロボット「CUE7(キューセブン)」を報道陣に公開しました。東京・江東区のトヨタアリーナ東京で開催された男子プロバスケットボールBリーグの試合ハーフタイムに登場したこの最新鋭機は、身長219センチメートル、背番号「97」を背負い、コート上で軽快なパフォーマンスを披露。座った状態からスムーズに立ち上がり、巧みなハンドリングでドリブルを決めると、会場を埋め尽くした約8400人の観客からはどよめきと大きな拍手が沸き起こりました。
CUE7は、2022年に発表された前モデル「CUE6」以来、1205日ぶりとなる待望の新世代モデルです。開発における最大の転換点は、動作制御の基礎となるアルゴリズムの刷新にあります。これまでは人間が動作プログラムを記述するモデル予測制御が主流でしたが、今作ではAIによる強化学習を全面的に採用。ロボットが自ら試行錯誤を繰り返すことで、複雑でしなやかな動きを効率的に習得できるようになりました。
センシング技術においても、胴体に搭載された3次元高性能センサー「LiDAR(ライダー)」が周囲の環境を瞬時にデジタル化し、頭部のステレオカメラがゴールとの距離やボールの位置を正確に捕捉します。また、電力供給には自動車レース用の高出力バッテリーを一部に転用し、高い運動性能を支えています。
さらにハードウェアの大幅な改良により、脚部を従来の四輪接地から倒立二輪へと変更。この構造変化と軸数の削減が功を奏し、機体重量は74キログラムと、前モデル比で約4割もの軽量化を実現しました。これにより、移動スピードの向上とより人間らしい躍動感のある動きが可能となりました。
ギネス記録を超えて進化するCUEシリーズの挑戦と未来
このCUEプロジェクトの原点は、2017年に結成されたトヨタの社内有志団体「トヨタ技術会」にあります。部署の垣根を越えた若手技術者たちが「自分たちの技術で何か新しいことに挑戦したい」という情熱から始まった取り組みは、2018年3月の初代発表を経て、今回のCUE7で7代目を数えるまでに成長しました。
本シリーズは数々の輝かしい実績を持っており、2019年にはCUE3がアシストありの状態でフリースローを2020回連続成功させ、ギネス世界記録を達成。さらに2024年には、CUE6が24.55メートルという超遠距離からのシュートに成功するなど、常に技術の限界を押し広げてきました。未来創生センターのリサーチリーダー、野見知弘氏は「今まで積み上げてきたものを一度捨て、AIをフル活用して一から作り直した」と語り、開発プロセスの抜本的な変革を強調しました。SNS上では「動きのなめらかさが別次元」「トヨタの本気を感じる」「将来的にロボット五輪が実現しそう」といった驚きと期待が入り混じった声が多数寄せられています。トヨタは今後もこの活動を通じ、次世代を担う開発人材の育成と、スポーツ×テクノロジーの新たな可能性を追求していく方針です。












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