
気象庁は4月17日、最高気温が40度以上となる日の新たな名称を「酷暑日(こくしょび)」に決定したと発表しました。今夏から天気予報などで使う予報用語として正式に運用されます。危険な暑さを簡潔に伝え、熱中症対策につなげる狙いです。
これまで気温の高さを示す予報用語は「夏日(25度以上)」「真夏日(30度以上)」「猛暑日(35度以上)」の3段階でした。今回の「酷暑日」の追加で4段階体制となり、体温を超える水準の暑さが明確に区別できるようになります。
名称の決定にあたり、気象庁は2月27日から3月29日まで、インターネットによる国民向けアンケートを実施。「激アツ日」「沸騰日」など独創的な名称も含め、総回答数47万8,296件が寄せられました。最多得票の「酷暑日」は20万2,954票と次点の約3倍に上り、有識者の支持も得て正式採用となりました。
金子恭之国土交通相は同日の閣議後会見で、危険な暑さへの注意喚起を強化するために名称を定めたと説明し、関係省庁と連携して熱中症対策の強化に取り組む考えです。
一般財団法人日本気象協会は2022年から独自に「酷暑日」の呼称を使ってきた経緯があります。今回の気象庁による正式採用で、民間の気象情報と公式の予報用語が同じ表現で統一される形となりました。
背景には、近年の記録的な高温の頻発があります。国内で40度以上の気温が観測される日は2018年以降、毎年記録されています。2025年8月5日には群馬県伊勢崎市で国内観測史上最高となる41.8度を観測。同年夏には全国の延べ30地点で40度以上が観測され、過去最多を更新しました。かつては数十年に一度のレベルだった40度超えの暑さは、今や「稀」とは言い難い状況になっています。
「酷暑日」が示す“命の危険がある暑さ”と今後の課題
「酷暑日」が示すのは、短時間の屋外活動でも生命の危険に直結する水準の暑さです。「猛暑日(35度以上)」との違いを明確にすることで、より高い警戒感を促す狙いがあります。
4段階の温度区分が整備されたことで気温上昇に伴うリスクのイメージが段階的に持ちやすくなり、外出の自粛や冷房の早期使用、高齢者・子どもの見守り強化など、具体的な対策につなげやすくなると期待されています。
温暖化の進行に伴い、40度以上が観測される頻度は今後も増える見通しです。熱中症患者の増加や電力需給への影響など、社会的なリスクの拡大も懸念材料です。今夏から「酷暑日」という言葉が天気予報や防災情報で広く使われるようになり、危険な暑さへの対策が、一人ひとりの行動変容につながるかどうかが問われます。










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