
中東情勢が大きな転換点を迎えています。イランのアラグチ外相は、レバノンを拠点とする親イラン民兵組織ヒズボラとイスラエルの間で合意された10日間の停戦期間に合わせ、ホルムズ海峡を商船に対して「完全に開放する」と表明しました。エネルギー輸送の要衝である同海峡は、2月末に米国とイスラエルがイランへの空爆を開始して以来、事実上の封鎖状態にありましたが、今回の措置により世界的な供給ひっ迫への懸念が和らぎ、原油価格は急落。指標となる北海ブレント原油は一時11%超の下落を記録しました。
トランプ米大統領はこの動きを歓迎し、SNSを通じて「海峡は開放され、通航の準備が整っている」と投稿。米国とイランが共同で機雷除去を進めていることも明らかにしました。さらにトランプ氏は、イランが核開発計画の無期限停止に合意したとの認識を示しており、中東全域を巻き込んだ紛争の終結に向けた最終合意の成立に強い自信をのぞかせています。仲介役を務めたパキスタンや、近隣諸国であるサウジアラビア、カタール、UAE(アラブ首長国連邦)に対しても謝意を表明しました。
一方、イラン側は海峡開放以外の合意内容については沈黙を保っています。米国側からは、イランが濃縮ウランの備蓄を放棄する見返りに、米国が凍結している200億ドル(約3兆1600億円)の資産を解除する案が協議されているとの報道もありますが、トランプ氏は資金のやり取りを否定するなど、依然として不透明な部分も残されています。
ネット上では、「原油安でガソリン代が下がるのは助かる」「トランプ氏の交渉力は凄まじい」「まだ一時的な停戦に過ぎないのではないか」といった、期待と慎重な見方が交錯しています。
米国の海上封鎖継続なら再封鎖も、依然として残る軍事的緊張
歴史的な緊張緩和の兆しが見える一方で、火種は依然としてくすぶっています。トランプ大統領は、広範囲にわたる最終合意が成立するまでは、イラン産原油の輸出を阻止するための米海軍による海上封鎖を継続する方針を堅持しています。これに対しイラン側は、米国の封鎖維持は停戦合意への違反であると主張。もし封鎖が解除されないのであれば、再びホルムズ海峡を封鎖すると警告しており、予断を許さない状況が続いています。
また、イスラエル側も警戒を緩めていません。ネタニヤフ首相は今回の合意を「和平への一歩」と評価しつつも、イスラエル首相府はヒズボラの解体という目標は「まだ完了していない」との声明を発表しました。レバノンの首都ベイルートでは停戦を祝う歓喜の声が上がる一方、現地当局は今後の情勢を注視しています。
今回の海峡開放が一時的なものに終わるのか、それとも中東の恒久的な平和に向けた礎となるのか。4月21日に期限を迎える米国とイランの停戦延長に向けた交渉が、今後の大きな焦点となります。
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https://tokyonewsmedia.com/archives/tag/strait-of-hormuz

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