
先進7カ国(G7)は17日(日本時間18日)、米ワシントンで重要鉱物をテーマとした財務相会合を開きました。中国産への依存が課題となっており、サプライチェーン(供給網)の強靱化が必要との認識で一致。会議にはG7に加え、アルゼンチンやブラジル、インド、インドネシアなど産出国も参加し、先進国からの資金支援や国際機関の役割強化が主要な議題となりました。
今年のG7議長国であるフランスとともに、日本は会合の共同議長を務めました。EV用モーターや蓄電池、風力発電設備にはレアアースが、半導体製造にはガリウムなどが不可欠で、いずれも脱炭素とデジタル化を支える先端産業の重要鉱物です。供給途絶や価格急騰は各国の成長戦略や安全保障に直接影響するリスクとなっており、各国が安定調達に向けた協力強化を急いでいます。
会合後の記者会見で片山さつき財務相は、日本がこれまで「中国による重要鉱物の武器化にさらされてきた」と指摘。対中依存度の引き下げが急務だと強調しました。さらに、供給網の多様化と強靱化は、日本側にとっても産出国側にとっても産業発展や雇用創出の観点から意義があるとし、資源開発や精錬・加工分野での投資拡大を後押しする方針です。
レアアースやガリウム、黒鉛などの重要鉱物では、採掘・精錬コストの低さと環境規制の緩さを背景に、中国が世界の採掘量の約7割を握り、長年にわたって安価な供給を続けてきました。その結果、世界各国の企業がコスト面で中国依存を深めてきた経緯があり、代替供給源を立ち上げても価格競争力と環境・人権面への配慮をどう両立させるかが課題です。
今回の財務相会合は、単純な中国代替策ではなく、産出国との「ウィンウィン」のパートナーシップを構築しながら、持続可能な供給網の設計を探る第一歩といえます。
重要鉱物の安定確保へ 日本が資源国との連携主導
G7は今年1月12日にもワシントンで対面形式の財務相会合を開き、重要鉱物の安定確保に向けた供給網強化で協調姿勢を確認しており、今回の会合はその流れを具体化する場となりました。1月の会合では、中国によるレアアース輸出規制強化など経済的威圧への認識を参加国間で共有し、対中依存度を管理する方針が打ち出されています。
日本も、2010年の尖閣諸島漁船衝突事件を機とした対日レアアース輸出停止を受け、調達先の多角化やリサイクル技術の開発を推進。中国依存度を当時の約9割から現在は6〜7割程度に低下させましたが、依然として高い依存が残っています。近年は中国がガリウムや黒鉛、タングステンなども輸出管理の対象に加え規制を拡大しており、サプライチェーンリスクは高止まりの状態です。
日本は今回の財務相会合を通じ、豪州やブラジルなどの産出国やインドなど製造・調達パートナー国との連携を強化し、探鉱・開発から精錬、加工、人材育成までを含む支援パッケージの構築を目指すとみられます。
重要鉱物供給網の強化は単なる経済課題にとどまらず、エネルギー安全保障と経済安全保障の柱として位置づけられており、日本がどこまで国際的な枠組みづくりを主導できるかが今後の焦点といえるでしょう。









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