
ソニー生命保険で、2026年4月22日、顧客に対する金銭詐取の疑いが浮上しました。件数は20〜30件規模にのぼるとみられ、社内調査を本格化しています。金融庁は同社に対し、保険業法に基づく報告徴求命令を出す方向で検討に入りました。
ソニー生命では不正発覚が相次いでいます。2026年1月には元社員が顧客の資金を運用目的で預かり、私的に流用していた事案を公表。これをきっかけに顧客からの相談が殺到しました。
さらに3月には、横浜支社の元営業社員が2015〜2022年の7年間で顧客ら約100人から約22億円を借り入れ、うち約12億円は返済されていないことも判明しました。今回の20〜30件は、これらの公表後に新たに寄せられた申し出とみられています。
ソニー生命は1979年8月、ソニー(現ソニーグループ)と米プルデンシャル生命の合弁で「ソニー・プルーデンシャル生命保険」として設立されました。1987年に米プルデンシャルとの合弁契約を終了し、1991年に現在の社名となりました。
現在はソニーフィナンシャルグループの完全子会社です。個人顧客のライフプランに合わせた保険設計を行う「ライフプランナー」が担う営業モデルを採っており、2025年3月末時点で全国に5,795人が在籍しています。
金融庁は今回の件数規模を重く受け止め、社内管理体制や再発防止策の実効性を精査する方針です。報告徴求命令が出された場合、その内容次第では業務改善命令など、さらなる行政処分に発展する可能性もあります。
プルデンシャル生命の「31億円詐取」問題との共通点と構造的課題
今回の問題は、外資系生命保険大手プルデンシャル生命保険において相次いで発覚した巨額詐取問題と同様の構図とみられています。
プルデンシャル生命では、社員・元社員ら107人が顧客約500人から総額約31億円を不正に受け取っていたことが2026年1月に判明。金融庁が立ち入り検査を実施し、行政処分を検討しています。2月9日から始まった90日間の新規販売自粛が4月22日に180日間延長され、2026年11月まで新規契約を停止することが発表されました。
両社は1979年の合弁設立以来、営業成績に報酬が連動するライフプランナーモデルを共有してきました。高い成果を求める営業文化が管理の目の届きにくい環境を生み、不正の温床になったとの指摘が出ています。金融庁は両社の問題を業界全体の構造的課題と捉え、生命保険各社の内部管理体制の点検に乗り出しています。












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