
スウェーデンの投資会社EQTが、レストラン検索・予約サービス「食べログ」などを運営するカカクコムの買収を検討しているとの観測が強まり、株式市場で同社株に思惑買いが広がりました。 関係者の話として、EQTがカカクコムの企業価値評価を進めていることが伝わり、将来的なTOB(株式公開買い付け)への期待が意識されています。
4月23日の東京株式市場で、カカクコム株は前日終値から大きく買い進まれ、終値は2621円と前日比500円高、騰落率23.57%の上昇となりました。 値幅制限の上限まで上昇したストップ高水準で取引を終え、年初来高値も更新しています。 取引時間中を通じて買い注文が優勢な展開となり、投資家の間で買収成立やプレミアム付与を織り込む動きが強まった格好です。
カカクコムは、価格比較サイト「価格.com」やグルメサイト「食べログ」などのインターネットサービスを展開し、消費者の購買行動や外食選びを支える情報インフラとして定着しています。 豊富なユーザーレビューと店舗情報、広告や有料掲載などを収益源とするビジネスモデルを築いており、ネット広告市況や個人消費動向の影響を受けやすい一方、一定のブランド力と顧客基盤を持つ企業です。
一方、カカクコムは今回の観測を受けて、「資本政策を含む企業価値向上の施策を検討しているが、決定した事実はない」とするコメントを公表しています。 現時点で正式な買収提案や合意は公表されておらず、今後の開示内容や追加的な動きが注目されています。 投資家の間では、買収が具体化するかどうかに加え、仮に実現した場合の上場維持の可否や事業戦略の変更なども焦点となっています。
M&A活況の日本市場、海外PEが存在感 カカクコム案件への視線
EQTは欧州を拠点とする投資会社で、アジア太平洋地域への投資を拡大しており、最新のバイアウトファンドでは同地域として過去最大級となる約156億ドル規模の資金を調達したとされています。 豊富な資金力を背景に、日本市場でも複数の案件を検討しているとされ、今後も上場企業への関与を強めるとの見方が出ています。
日本のM&A市場全体をみると、2025年の日本企業が関わるM&A件数は1344件と前年比10.1%増となり、2008年の集計開始以降、5年連続で過去最多を更新しました。 取引総額も20兆3870億円と前年比約2倍に拡大し、過去最高を更新しています。 国内外の投資会社が関与する大型案件が増えており、上場企業の非公開化や事業再編を通じた企業価値向上の動きが加速しているのが現状です。
カカクコムを巡る買収検討観測は、こうした日本企業再編の流れの中で、インターネットサービス企業にも海外投資マネーが本格的に向かいつつある象徴的な案件といえます。 生活に密着したプラットフォームを運営する企業に対する買収の成否は、株主だけでなく、多くの利用者にとっても影響が大きい可能性があり、今後の交渉の行方や当局の対応、事業運営方針の変化などが注視されています。










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