
沖縄県名護市辺野古沖で船2隻が転覆し、修学旅行中だった同志社国際高校(京都府京田辺市)の女子生徒(17)と船長の金井創さん(71)の2人が死亡した事故で、学校法人同志社が研修旅行の内容を把握していなかったことが文部科学省の調査で判明しました。学校法人は事前にも事後にも、具体的な研修内容を確認していなかったといいます。
文科省は1988年に中国・上海郊外で修学旅行中の高知学芸高校生ら28人が死亡した列車事故を受け、修学旅行の安全確保を徹底するよう通知しています。通知では、学校設置者に対して修学旅行の日程、目的地、見学先、経路、交通機関等を十分検討し、必要な指導を行うよう求めていました。
今回の事故について、文科省はこうした通知が学校法人同志社内部で徹底されていなかった可能性があるとの見方を示しています。
事故が発生したのは3月16日です。市民団体「ヘリ基地反対協議会」が運航する小型船2隻の転覆により、2年生の女子生徒と船長の男性が死亡、14人が重軽傷を負いました。生徒らは7つのコースに分かれて研修に参加しており、「辺野古の現場をボートで海上から見る」コースを選択したグループが事故に遭いました。
文科省は4月24日に課長級職員を学校法人同志社に派遣し、現地調査を実施。松本洋平文部科学相は調査後の会見で、学校法人の確認は日程などにとどまり、「旅行先でどこを訪れ、何をやるのかといった具体的な内容は未確認だった」と説明しました。
転覆した船は、海上運送法に基づく事業登録がされていなかったことも判明しており、海上保安庁は業務上過失致死傷や海上運送法違反の疑いも視野に捜査を進めています。
文科省、安全管理の徹底で再発防止策検討へ
文科省の現地調査では、事故当日の安全指導の実施状況や研修旅行計画の決定過程、平和学習プログラム導入の経緯、事前・事後学習を含む教育活動全体の状況など、多岐にわたる項目について学校法人側から説明を求めました。
特に、基地移設に反対する市民団体の船を用いた海上視察がどのような検討過程を経てコースに入ったのか、学校としてリスク評価や法令適合性の確認をどこまで行っていたかが焦点となっています。
松本文科相は「今回聞き取った内容を十分に精査し、必要な対応を検討したい」と述べました。文科省は事故を受けて4月7日、全国の教育委員会などに校外活動の安全確保徹底に関する通知を発出しました。
事前の実地調査や気象情報の把握、引率教職員の体制整備などを改めて求めています。特に船舶を利用する場合は、海上運送法の許認可を取得した事業者の選定が必要だとし、安全管理規程の遵守が義務づけられている事業者の活用を促しました。










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