
4日の外国為替市場において、対ドルの円相場が急激な上昇を見せ、一時1ドル=155円台後半まで円高・ドル安が進行しました。直前の取引では1ドル=157円20銭程度で推移していましたが、短期間で極めて大きな値動きを見せる展開となりました。4日は日本国内が大型連休中であり、市場に参加する投資家や金融機関の数が通常よりも大幅に減少している時期に当たります。このように取引高が薄い状況下では、わずかな資金の移動であっても価格変動の幅が広がりやすく、値動きが極端になりやすいという構造的な背景が存在しています。
この急激な相場変動の背景として、政府・日本銀行による為替介入の実施が多大な影響を与えているとみられています。政府関係者への取材により、4月30日の外国為替市場において、急激な円安の進行を食い止めるための大規模な円買い・ドル売り介入が行われていたことが明らかになりました。同日の取引では、円相場が一時1ドル=160円72銭という約1年9か月ぶりとなる歴史的な円安水準にまで下落しましたが、その後、夜に入ると状況が一変し、155円台半ばまで猛烈な勢いで急騰していました。
市場内では早い段階から為替介入の実施が強く推測されていましたが、市場関係者の間では今回の介入規模はおよそ5兆円程度に上ったと見積もられています。この一連の動きを経て、連休前となる1日の東京市場では、午後5時時点で1ドル=156円61~63銭で大方の取引を終えており、市場は一定の落ち着きを取り戻しつつも、依然として緊張感を内包した状態で連休中の海外市場へと取引の舞台を移行していました。日本銀行本店をはじめとする通貨当局は、投機的な動きに対する強い牽制姿勢を示しており、連休中の4日の薄商いの中で再び相場の乱高下を引き起こす要因となっています。
覆面介入による牽制と今後の警戒感
政府と日本銀行は今回の市場介入において、介入の事実を直ちには公表しない「覆面介入」という手法を用いたとみられています。あえて介入の有無を明言しないことで、投機筋に対して疑心暗鬼を生じさせ、市場全体に強い緊張感を与えることを狙った措置です。片山財務相は4月30日夕方に財務省内で記者団の取材に応じ、今後の為替相場の動向について厳しい姿勢を示しました。
また、三村淳財務官は市場の動きに対して「ゴールデンウィークはまだまだ序盤だ」と述べ、投機的な円売りが継続する場合には、いつでも追加の為替介入に踏み切る用意があるとして、さらなる介入の可能性を強く示唆しました。日米の金利差が依然として大きく開いたままであることから、円安の根本的な要因は完全に解消されてはいません。そのため、日本の大型連休が続く中で、海外の投機筋が再び円売りのタイミングを窺う懸念は払拭されておらず、市場参加者は引き続き警戒感を緩められない状況が続いています。


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