
台湾の頼清徳総統が5月2日から5日にかけてアフリカ南部のエスワティニ(旧スワジランド)を訪問し、中国による妨害を乗り越えて帰国したことが各メディアで報じられました。今回の訪問は当初4月22日に予定されていましたが、インド洋上の3カ国が飛行許可を取り消したため、エスワティニ国王専用機を利用する形で実現しました。
台湾の頼清徳総統は5月5日、アフリカ南部のエスワティニ訪問を終えて台湾に帰着しました。エスワティニはアフリカで唯一台湾と外交関係を持つ国であり、台湾政府にとって極めて重要な友好国です。頼総統は当初、4月22日から27日の日程でエスワティニを訪問する予定でしたが、専用機の飛行ルート上にあったセーシェル、モーリシャス、マダガスカルの3カ国が管理空域「飛行情報区(FIR)」の飛行許可を事前の予告なく取り消したため、急遽訪問が延期されました。
台湾側は、これらの国々が飛行許可を撤回した背景には、中国からの政治的圧力があったと主張しています。セーシェルとマダガスカルの外務省は、台湾の主権を承認しないことと「一つの中国」原則の遵守を理由として挙げており、台湾外交部はこうした対応が中国の関与を示唆していると強く非難しました。中国は飛行情報区を政治化・武器化し、国際民間航空の正常な運用に影響を及ぼしたとされています。こうした妨害を受けて、台湾当局は5月2日にエスワティニ国王専用機を利用する形で頼総統の電撃訪問を実現させました。
訪問中、頼総統はエスワティニのムスワティ3世国王と会談し、共同声明に署名しました。両国間では「税関相互支援協定」も締結され、長年にわたる友好関係がさらに強化されました。頼総統は会談の中で、国王の熱心な招待と全面的な支援により訪問が実現したことに心からの感謝を表明し、ムスワティ3世が国際社会で台湾のために正義の声を上げてきたことに改めて謝意を示しました。今回の訪問により、両国の経済、農業、文化、教育における結びつきがより緊密になることが期待されています。
「世界は皆のもの」頼総統が空港で訴え
帰国時には、往路と同様にエスワティニ国王専用機が使用され、セーシェル、モーリシャス、マダガスカルの3カ国の空域を避けて南インド洋を迂回するルートで台湾に向かいました。通常より約4時間長い、約16時間の飛行となりましたが、5月5日午前に台湾の桃園国際空港に無事到着しました。
頼総統は空港到着後、「世界は皆のものだ。台湾は世界に属している。台湾人は世界の市民であり、世界と関わる権利がある。われわれは弾圧に対し後退することはない」と述べ、台湾が圧力に屈しない姿勢を改めて強調しました。また、「今回の訪問が一時妨害されたという事実は、台湾の人々が世界と関わるという確固たる決意と意志を世界に示すことになった」と語り、困難を乗り越えた今回の訪問の意義を訴えました。









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