
イギリスのロンドンにおいて、中国のスパイとして活動していた男2名に対する有罪判決が下されました。イギリスで中国のスパイに有罪判決が出るのは初めてのことであり、国際社会においても大きな注目を集めています。判決を受けたのは、ロンドン入国管理局の元職員と香港経済貿易代表部の元幹部職員である、中国とイギリスの二重国籍を持つ男2人です。2026年5月7日、ロンドンにおいて、彼らは外国の諜報機関を支援した罪などに問われ、有罪が確定しました。
男らは、イギリス内務省のコンピューターシステムに不正にアクセスし、データベースから香港の民主活動家らの情報を引き出していました。地元メディアの報道によれば、この2人は中国当局のためにスパイ活動を行い、イギリス国内に滞在する反体制派を監視する、いわゆる「影の警察活動」を主導していたとされています。裁判の中で検察側は、2人が香港や中国の指示を受けてこのような任務を遂行していたとの見解を示しました。
彼らの監視活動は非常に執拗かつ悪質なものでした。追跡対象であった香港から亡命した民主活動家たちのことを「ゴキブリ」と蔑称で呼び、自宅まで直接押しかけたり、あるいは修理業者を装って巧妙に近づいたりして、日々の行動を監視していました。さらに、ターゲットとされた民主活動家に対しては、香港当局から日本円で約2000万円もの懸賞金がかけられていたことも明らかになっています。
このような権限を悪用した監視活動は、他国の主権を侵害し、人権を脅かす重大な問題です。今回の有罪判決は、イギリス当局が国内で活動する外国の工作員に対して断固たる対応をとる姿勢を明確に示したものと言えます。量刑については後日言い渡される予定ですが、厳しい処罰が下されるとみられています。これまでのイギリスにおける防諜活動の中でも、今後の試金石となる極めて重要な意味を持つ事件として記録されることになります。
判決に対する中国側の反発と今後の国際的影響
今回のイギリス史上初となる有罪判決に対し、中国側は強く反発しています。在イギリスの中国大使館は、ただちに声明を発表し、「イギリス側が容疑を捏造した」として激しい非難を展開しました。中国当局は、自国が他国で「影の警察」のような非合法な活動を行っているという疑惑を以前から一貫して否定しており、今回の判決についても不当な政治的弾圧であるとの立場を崩していません。
この事件は、イギリスと中国の間の外交関係にさらなる緊張をもたらすことは必至です。近年、西側諸国では中国によるサイバー攻撃やスパイ活動、さらには在外反体制派に対する脅迫や嫌がらせへの警戒感が急速に高まっています。イギリスが今回、法の裁きを下して中国の工作員を有罪としたことは、他国における同様の摘発に向けた先例となる可能性を秘めています。今後、イギリス政府が中国からのさらなる干渉をどのように防ぎ、また同盟国とどのように連携していくのかが、国際社会から注視されています。












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