-1024x669.jpg)
IT大手であるディー・エヌ・エー(DeNA)は5月12日、創業者の南場智子会長(64)が6月27日付で代表取締役社長に復帰する人事を発表しました。岡村信悟現社長(56)は、新たに代表権のある会長に就任します。南場智子氏が社長に復帰するのは15年ぶりのことであり、今回は最高経営責任者(CEO)も兼務します。この人事は、6月27日に開催予定の定時株主総会を経て正式に決議されます。
DeNAは現在、事業を取り巻く経営環境が急速に変化する中で、組織運営や事業モデルの抜本的な変革を急いでいます。そのためには、創業者である南場智子氏自らがトップに立ち、リーダーシップを発揮しながら会社全体を牽引する必要があると判断しました。これまで社長として手腕を振るってきた岡村信悟氏は、今後は会長として、行政機関や業界団体などとの渉外活動を専門に担当する方針です。
12日に東京都渋谷区で行われたオンライン記者会見に出席した南場智子氏は、社長復帰に至った動機について率直な思いを吐露しました。「ずっと株価が横ばいの状態が続いています。株式市場から成長企業として認識されているのかという疑問があり、悔しい思いをしてきました」と語り、現状に対する危機感をあらわにしました。実際にDeNAの株価は、スマートフォン向けゲーム「ポケポケ」のヒットによって2025年2月に4093円の高値を記録して以降は、軟調な値動きが続いています。足元の株式市場では3000円の大台を下回る水準で推移しており、2026年3月期の決算で純利益が2割減少するなど、投資家からの評価を再び高めることが急務となっています。
なお、南場智子氏は新潟県出身で、1986年に津田塾大学を卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社した経歴を持ちます。その後、2004年から社長を務めた後、2015年からは会長として経営を支えてきました。
生成AIの活用と組織再編で新規事業の創出を加速
今後の経営の方向性について、南場智子氏は再び成長曲線を描くため、大規模な組織再編に取り組む姿勢を鮮明にしています。社内の現状については、「生成AI(人工知能)の活用で生産性は確実に上がっていますが、浮いた人材を収益事業へシフトさせる動きが想定より遅れている」と振り返り、課題を指摘しました。
南場智子氏自身も最先端のAIモデルであるOpenClawと直接格闘し、技術革新のスピードを肌で感じています。その上で「今後は、柱となる事業の構造強化や新規事業の創出に取り組む」と述べました。
周辺では新たなビジネス展開も活発化しています。同社系ベンチャーキャピタルのデライトが米国で日本人起業家育成イベントを開催するほか、ECアプリのカウシェとDeNAがセカンダリー取引で資本業務提携を結ぶなど、多角的な成長の種を蒔いています。15年ぶりに社長へ復帰する創業者が、どのような手腕で企業価値向上を実現していくのか、市場の期待が高まっています。







下方修正-e1780954715175-150x112.jpg)




-300x169.jpg)