
半導体メモリー大手のキオクシアホールディングスの株価は5月11日に大幅高となり、終値は4万5940円を付けました。これにより時価総額は25兆872億円となり、東京エレクトロンの24兆3751億円を終値ベースで上回り、東証プライム市場の電気機器セクターでトップに立ちました。
旺盛なAI向けメモリー需要を背景に業績拡大への期待が高まるなか、2024年12月の上場からわずか1年5カ月でセクター首位に躍り出たスピード感は、市場関係者の間でも話題となっています。
売買も活況で、4月14日には1日の売買代金が1兆6447億円と単一銘柄で当時の過去最高を更新。5月8日にはさらに1兆8257億円へと記録を塗り替え、東証プライム全体の約2割を占めました。
電気機器セクターには、半導体検査装置大手のアドバンテストや日立製作所、ソニーグループなど日本を代表する企業が並びます。東証プライム全体の時価総額ランキングでも、トヨタ自動車・三菱UFJフィナンシャル・グループ・ソフトバンクグループに次ぐ4位に浮上しており、日本株市場全体での存在感も急速に高まっています。
上場時の公募価格は1455円でしたが、5月11日の終値は4万5940円と、約31倍の水準に達しました。公募割れでスタートした銘柄がわずか1年5カ月で国内トップ級の時価総額を誇る企業へと変貌した軌跡は、AI相場の象徴ともいえるでしょう。
AIメモリー需要と長期契約移行が成長を後押し
株価急上昇の背景には、海外メモリーメーカーの好決算とAI向けメモリー需要の加速があります。主要半導体企業でもAIサーバー向け製品の販売が伸びており、生成AIブームがメモリー市場を力強く牽引している構図が鮮明です。
メモリー業界では、従来主流だった短期の随時契約から3〜5年程度の長期契約へとシフトする動きも広がっています。長期契約の拡大は収益の安定につながり、市況変動に左右されやすいとされてきた「シクリカル色」が薄まるとの指摘も出ています。
キオクシアについては、エヌビディアと協力してデータ読み出し速度を従来比100倍近くに高めたSSDを2027年頃製品化する計画が明らかになっており、AI関連銘柄としての評価をさらに押し上げている状況です。15日に予定される決算発表では、急騰する株価が織り込む期待をどこまで上回れるかが、市場参加者の最大の関心事となっています。
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