GO株式会社、6月に東証グロース上場 既存株主の売出しで868億円規模

GO株式会社、6月に東証グロース上場 既存株主の売出しで868億円規模

タクシー配車アプリ「GO(ゴー)」を運営するGO株式会社が、東京証券取引所グロース市場への上場承認を受けました。上場予定日は2026年6月16日で、証券コードは581Aです。想定価格2350円を基に試算した時価総額は約1820億円規模で、2026年のIPO市場でも有数の大型案件として注目されています。

今回のIPOの特徴は、公募増資を行わず既存株主による売出しのみで資本市場に参入する点です。売出し株数は3693万6900株で、売出し総額は約868億円規模となる見込みです。売出しに参加するのはディー・エヌ・エー(DeNA)、KDDI、電通グループ、デンソー、豊田通商などとなっています。

オファリング規模のうち約6割が海外投資家向けに販売される予定で、共同グローバル・コーディネーターには野村証券、ゴールドマン・サックス証券、BofA証券、大和証券が並びます。仮条件は6月1日に決定し、公開価格は6月8日に確定する予定です。

2023年に現社名に変更し、累計ダウンロード数は2026年2月時点で3500万超。タクシー事業者のDX支援を軸に成長を続け、今回の上場はその節目となりました。

タクシー配車サービスは都市部を中心に急速に普及しており、ICT総研の調査では2024年末の国内利用者数は1664万人に達し、「GO」はその中で利用者数トップとなっています。競合にはソニーグループ等が出資する「S.RIDE」や中国・滴滴出行系のサービスなどがあり、都市交通のデジタル化を巡る競争が続いています。

「GO」は配車アプリを軸に、タクシー会社向けの配車システム提供や脱炭素支援などの周辺サービスも拡充。自動運転技術との連携に向けた実証実験も進めており、モビリティ領域での事業展開を広げています。

今回の上場が持つ意味と今後の焦点

GO株式会社の主要株主には、モビリティとデジタル領域で存在感のある企業が名を連ねています。こうした株主構成は、タクシー配車にとどまらず「移動」を軸にモビリティ産業全体のアップデートを目指してきた同社の事業姿勢を反映しています。一方、今回は新株発行を伴わないため、調達資金を直接設備投資や研究開発に充てる形ではありません。その点には、留意が必要です。

市場では成長期待が先行する一方、ドライバー不足や完全解禁に向けた議論が続くライドシェアの制度動向など、事業環境の変化を慎重に見極める声も出ています。国内外の投資家がどの程度のバリュエーションを許容するかが、今後の注目点といえるでしょう。

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