徳島大発スタートアップ、歯を削らない治療を全国展開

徳島大発スタートアップ、歯を削らない治療を全国展開

健康な歯を極力削らない最新歯科治療が、徳島大学発のスタートアップ「株式会社amidex(アミデックス)」によって実用化され、全国の歯科医院へ普及しています。同社は2026年4月、プレシリーズAラウンドで総額1.2億円の資金調達を実施。累計調達額は約1.7億円に達しました。

同社が展開するのは、「Amidex®(アミデックス)」と呼ばれるクリアインデックスシステムです。患者の歯型をデジタルスキャンして設計した透明な型枠に、歯科用樹脂(コンポジットレジン)を流し込み、LED光で硬化させる治療法です。

歯科医院がスキャンした歯型データをamidexに送り、同社が最適な型枠を設計・製造して届けます。施術時間を短縮しながら、歯科医師の技量に左右されにくい高品質な仕上がりを実現します。

同社の発注システムに登録された歯科医院数は、2025年3月末の209医院から2026年3月末には420医院へと倍増。2024年4月のサービス開始から約2年で急速な普及を遂げています。

会社は2023年8月、徳島大学歯科保存学分野の保坂啓一教授と、矯正歯科・デジタル技術を専門とする渡邉佳一郎氏(現・同大学病院矯正歯科講師)が創業。保坂教授は東京医科歯科大学在籍中の2021年にインデックスの原型となる技術を発明し、2022年の徳島大学着任後に渡邉氏とともにデジタルインデックスを開発しました。

2024年7月には伊原晃氏が代表取締役に就任し、事業推進体制を強化。同年8月にシードラウンドの資金調達(金額非公表)を完了しています。今回のプレシリーズAラウンドでは、既存投資家の産学連携キャピタルに加え、歯科関連事業を展開する事業会社や阿波銀行グループ・いよぎんグループのベンチャーファンドが新たに参画しました。

今後の展開と世界への挑戦

今後の展望として、同社は歯科技工に関する設計作業のAI自動化を目指しています。将来的には、スキャンから型枠作成までの一連の工程を歯科医院内で完結できる体制の構築も視野に入れており、国内普及と並行して海外展開も検討中です。歯科治療のDX(デジタルトランスフォーメーション)を世界規模で推進していく方針です。

健康な歯を守ることで、患者が生涯自分の歯で過ごせる社会の実現を目指しています。今回調達した資金は、インデックス製作に関する設計・製造体制の整備と歯科医院への支援強化、人材採用に活用される予定です。

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