
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は2026年5月15日、2026年3月期の連結純利益が前の期比30.3%増の2兆4272億円になったと発表しました。3メガバンクグループで初めて純利益が2兆円の大台を突破し、3年連続で過去最高益を更新しました。
好業績を支えた最大の要因は、日銀の利上げを受けた貸し出し利ざやの改善と、利息収入の増加です。企業向けの融資を中心に資金利益が拡大したほか、円金利上昇の恩恵を受けた債券ポートフォリオの組み替え効果も利益を押し上げました。また、持ち分法適用会社である米モルガン・スタンレーからの利益貢献も寄与しています。
本業の儲けを示す実質業務純益は、三菱UFJ銀行など傘下行の合算ベースで2.3倍となる1兆3653億円に拡大しました。連結業務粗利益は前の期比23.3%増の5兆9444億円と大幅な増収となりました。一方で、与信関係費用は連結ベースで前の期の3.3倍にあたる3558億円を積みました。前の期に海外で大口の引当金の戻し入れがあった反動が主な要因です。
2026年3月期のROE(自己資本利益率)は11.3%となり、グループ発足以来初めて11%台に達しました。国内外の収益基盤が着実に強化されており、メガバンクとしての収益力の高さが改めて示された形です。
今後の課題としては、中東情勢の混迷に伴うリスク管理が挙げられます。記者会見した半沢淳一社長は、物品調達の滞りなどの影響が「日本より東南アジアで顕在化する可能性がある」と述べました。こうしたリスクへの備えとして、2026年3月期に予防的な引当金を250億円計上したことも明らかにしています。
27年3月期も最高益更新を見込む 中東情勢には慎重姿勢
MUFGは2027年3月期の連結純利益について、前期比11.2%増の2兆7000億円を見込むと発表しました。実現すれば4期連続の過去最高益更新となります。業績の好調を受け、2027年3月期のROE目標も従来の約9%から約12%に引き上げました。
一方、中東情勢の悪化など世界経済の下振れリスクには引き続き慎重な姿勢を崩していません。世界経済が落ち込んだ場合、純利益ベースで数百億円の減益要因になる可能性があるとし、先行きの不確実性を踏まえたリスク管理を強化していく方針です。なお、3メガバンク合計の2026年3月期純利益は前の期比約33.9%増の5兆2500億円となり、金融業界全体でも歴史的な好決算となりました。












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