エヌビディア、2~4月期決算で過去最高益を更新 AI需要背景に「エージェント型AI」の普及を予測

米国の半導体大手エヌビディアが20日に発表した2026年2~4月期の決算は、売上高が前年同期比85%増の816億1500万ドル(約13兆円)となりました。純利益は前年同期から3倍超に急増し、583億2100万ドルを記録しました。1株当たり利益(EPS)も2.39ドルとなり、事前の市場予想である1.75ドルを明確に上回っています。これにより、売上高、純利益ともに四半期ベースで過去最高を大幅に更新する驚異的な結果となっています。
この業績拡大を強力に牽引しているのは、人工知能(AI)向け半導体の極めて好調な需要です。特に、データセンター向けの売上高は前年同期比92%増の752億4600万ドルと大幅な伸びを示しました。エヌビディアのコレット・クレス最高財務責任者(CFO)は決算説明会において、同期間における売上高、営業利益、フリーキャッシュフローがいずれも過去最高を更新したことを強調しています。
さらに、同社が公表した2026年5~7月期の売上高見通しは、前年同期比95%増となる910億ドル前後と予測されており、事前の市場予想である約870億ドルを大きく上回る強気な姿勢を示しています。同社の価格決定力を示す指標として投資家が重視する売上高総利益率(粗利率)についても、2026年2~4月期と同水準の75%に達する見込みであると発表されました。
こうした圧倒的な好業績と潤沢な資金を背景に、エヌビディアは株主還元の強化にも舵を切っています。今回、追加で800億ドルという大規模な自社株買いの方針を明らかにしたほか、四半期の現金配当を従来の1株当たり0.01ドルから0.25ドルへ大幅に引き上げました。しかしながら、業績が期待を上回ったにもかかわらず、競争激化への懸念などから、株価は時間外取引で売り買いが交錯し、終値からほぼ横ばいで推移しています。市場の期待が極めて高かったことから、投資家は今後の成長持続性を冷静に見極めようとしている模様です。
中国向け輸出の停滞と次世代AIへの展望
一方で、懸念材料となっているのが中国向けの半導体輸出の動向です。米国政府の規制を受け、エヌビディアは条件付きで高性能品「H200」などの輸出承認を得たものの、中国政府が自国企業に同社製品の利用を控えるよう働きかけているとみられ、販売は停滞しています。実際に、2026年2~4月期における中国のデータセンター向けへの「ホッパー」製品の輸出実績はなく、続く2026年5~7月期においても、同国からのコンピューティング関連の収益は見込んでいないと説明しました。
しかし、こうした地政学的な逆風の中にあっても、経営トップの未来への見通しは極めて明るいものです。ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は決算説明会において、生成AIの開発競争を背景に「AIファクトリーの建設が驚異的なスピードで進んでいる」と指摘しました。さらに、「きょうすぐにということではないが、世界にはいずれ数十億ものAIエージェントが存在するようになる」と宣言し、エージェント型AIが実際の経済価値を生み出しながら急速に普及していく新たな時代への強い自信を示しました。
エヌビディアの売上高や純利益の推移については下記もお読みください。
https://tokyonewsmedia.com/archives/tag/nvidia





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