
5月25日の東京株式市場で、日経平均株価は続伸し、初めて6万5000円の大台を突破しました。終値は前週末比1819円12銭(2.87%)高の6万5158円19銭となり、最高値を更新しています。この歴史的な急騰の背景には、中東情勢の緩和を見込んだ原油安と、それに伴う日本国内の長期金利低下があります。
米国のトランプ大統領は23日、イランとの戦闘終結を巡る協議について「合意案の大部分が交渉済みで、最終段階にある」と説明し、まもなく発表されるとの認識を示しました。この報道を受け、日本時間25日朝のニューヨークマーカンタイル取引所における原油先物相場は一時1バレル=90ドル台まで急落し、前週末から5%超の下落を記録しました。過度なインフレ懸念が後退したことで金利が低下し、割高感が薄れた人工知能(AI)や半導体関連のグロース株に買いが集中しています。
相場を強力に牽引しているのがソフトバンクグループです。同社株は25日に前週末比で6.8%高い7220円まで上昇する場面もあり、約7カ月ぶりに上場来高値を更新しました。出資先である米国のオープンAIの新規株式公開(IPO)が近いとの観測が強まっており、時価総額が1兆ドル規模になれば同社が保有する13%の株式価値が大幅に高まるとの期待から、投資家の買いが継続しています。これにより、同社の時価総額は初めて41兆円を超えました。同社にとっては前期の連結純利益(約5兆円)を大きく上回る、10兆円規模の利益をもたらす可能性も市場で取り沙汰されています。中東の地政学リスク後退という外部環境の好転と、最新技術への投資熱が重なり、これまでにないスピードで日経平均は歴史的な上昇を遂げることとなりました。市場関係者の間では、さらなる上値追いの展開を予想する強気な声も聞かれ始めています。
AIインフラ関連銘柄への資金集中と内需株の下落
個別銘柄に目を向けると、AI関連インフラへの投資熱が顕著です。キオクシアホールディングスは前週末比14%の急騰を見せ、上場来初めて6万5000円台を突破しました。また、前週末の中期経営計画で自律的に動くロボットを制御する「フィジカルAI」への注力方針を打ち出した安川電機も買われ、上場来高値を更新しています。電子・通信セクターでもAIインフラ需要を背景にフジクラや村田製作所が急伸しました。
一方で、原油安の影響を受けた資源関連セクターのINPEXは5%安と下落し、銀行・金融セクターでも金利低下による利ざや縮小懸念から三菱UFJフィナンシャル・グループやみずほフィナンシャルグループが軟調な推移を見せました。さらに、小売り・外食セクターのセブン&アイ・ホールディングスなども同様に軟調な推移となっています。AI・半導体関連の資金が逆回転したことで日経平均は前週の20日に6万円の大台を割り込む局面もありました。そこから再び上昇力を取り戻し、わずか3営業日で6万5000円台という未踏の領域に到達しました。










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