
米メタ・プラットフォームズは、全世界の従業員の約10%に相当する約8000人を対象に削減通知を出し始めました。これは、人工知能(AI)への巨額投資を進める中、効率化やコスト削減を目指した大規模な再編の一環となります。また、約7000人の従業員がAI関連の新設チームに配置転換されたことも明らかになりました。対象にはAI製品やAIエージェントの開発に関わるチームが含まれ、同時に6000人の新規採用取りやめや管理職の削減と組織のフラット化も進められています。米メタ・プラットフォームズは今年、AI関連の設備投資として年間20兆円規模の資金投入を約束しています。なお、配置転換や人員削減前の3月末時点の従業員数は8万人弱でした。
マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)はAIを最優先課題と位置付けており、アルファベット傘下のGoogleやオープンAIといった競合に対抗するため、あらゆる経営資源を投入しています。その結果、米メタ・プラットフォームズ社内では人員構成や業務運営に劇的な変化が生じています。
同社はここ数年、効率化推進を目的に断続的な人員削減を実施してきました。マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は、エンジニアに対しAIエージェントを活用してコーディングなどを支援させるよう促しているほか、技術改善のために従業員のデバイスを追跡する計画も示しています。さらに、自らのCEO業務の一部である従業員からのフィードバック収集を処理するため、自身でAIアシスタントを開発していることも判明しました。これらは社内のあらゆる業務をAI中心へシフトさせるための明確な動きと言えます。この構造改革は、従来の事業から次世代テクノロジー領域へと会社の重心を完全に移すための重大な転換点として、業界内外から強い注目を集めています。
従業員の反発と投資家の懸念、急激なAIシフトがもたらす課題
こうした急激な変化は、社内の従業員に不満や不安をもたらしています。1000人超の従業員はマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)ら経営陣宛ての請願書に署名し、AI訓練目的で従業員データを収集しないよう求めました。収集対象にはキーストロークやマウス操作、画面内容といった詳細データも含まれます。他の従業員も、いつ解雇されるかという不安が日々の業務や士気に悪影響を及ぼしているとSNS等に投稿し、動揺が広がっています。
一方で、米メタ・プラットフォームズの積極的なAI投資は投資家の懸念も招いています。投資家は、巨額の投資が最終的に適切な利益につながらない可能性を不安視しています。同社は今回の約8000人の削減について、一部のAI投資コストを「相殺」するための措置と説明していますが、長期的な成長と現在の収益基盤のバランスをどう保つのか、今後の対応が問われています。






-e1787173679596-150x112.jpg)





-300x169.jpg)