
5月29日の東京株式市場で、日経平均株価は大幅続伸し、前日比1636円38銭(2.53%)高の6万6329円50銭で取引を終えました。25日に付けた終値ベースの史上最高値(6万5158円)を4営業日ぶりに塗り替え、初めて6万6000円の大台に突入しました。東証プライム市場の約8割の銘柄が値上がりするほぼ全面高の展開となり、東証株価指数(TOPIX)も最高値を更新しています。
大きな原動力となったのが、中東情勢の緊張緩和への期待です。米メディアなどが28日、米国とイランの交渉担当者が60日間の停戦延長を巡る覚書を交わしたと報じました。イランのメディアは「最終決定ではない」と報じるなど慎重な見方も残るものの、市場では地政学リスクの後退を先んじて織り込む動きが優勢となりました。同日の米市場でナスダック総合株価指数やフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が上昇した流れを引き継ぎ、29日の東京市場でも海外投機筋などによる指数先物への買いが相場を大きく押し上げました。
循環物色が鮮明に、MLCCなど電子部品株が上場来高値
市場内では物色の矛先(循環物色)の変化も鮮明になっています。これまで相場の上昇を牽引してきたアドバンテストやディスコなど一部の半導体主力銘柄に利益確定売りが出る一方、電気機器や素材、自動車など幅広い出遅れセクターに買いが波及しました。
特に市場の関心を集めたのが、積層セラミックコンデンサー(MLCC)をはじめとする電子部品関連です。生成AI(人工知能)向けサーバーなどの需要拡大を背景に、村田製作所が一時15%高、太陽誘電が14%高、TDKが9%超上昇し、それぞれ上場来高値を更新しました。
電子部品セクターの好調さは、公的な統計データにも裏付けられています。財務省が発表した4月の貿易統計によると、MLCCの輸出額は前年同月比28.0%増と高い伸びを記録しており、足元の堅調な需要動向が改めて投資家に意識される形となりました。市場関係者からは「主力ハイテク株一本足打法から、幅広い銘柄へ買いの手が広がったことで相場の底堅さが強まった」との声が出ており、大台乗せを経た日本株の次なる展開に注目が集まっています。



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