米ブルーオリジンの大型ロケットが試験中に爆発、スペースXとの宇宙開発競争や月探査計画に打撃

米国のアマゾン・ドット・コム創業者のジェフ・ベゾス氏が設立した宇宙企業ブルーオリジンは、5月28日(米国東部時間午後9時ごろ)、打ち上げ準備中であった主力となる大型ロケット「ニューグレン」が、米南部フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地にある発射台で、燃焼試験中に異常が発生し爆発、炎上したと発表しました。なお、すべての職員の無事が確認されており、けが人は出ていません。
日本の複数メディアの報道によると、今回の爆発は、ロケットを地上に固定した状態でエンジンを点火して稼働状況を確認する燃焼試験中に発生しました。この「ニューグレン」は4回目の打ち上げに向けた試験を行っており、6月1日にはアマゾン・ドット・コム用のインターネット通信衛星を軌道へ運ぶ予定でした。試験中に異常が生じて爆発したことで、炎や煙が上空へと巻き上がり、発射台周辺は夜空がオレンジ色に染まるほどの大規模な火柱に包まれました。
ブルーオリジンはSNSにおいて、「今日の燃焼試験で異常が発生した」と認めた上で、すべての職員の無事が確認されており、けが人はいないと報告しています。ベゾス氏も自身のSNSを通じて、「原因特定に向けてすでに取り組み始めている。非常につらい日だったが、必要なものはすべて再建し、再び飛行を再開する」と新たな決意を投稿しました。
一方、ブルーオリジンは4月に大型ロケット「ニューグレン」の3回目となる打ち上げを行っていました。この時の打ち上げでは、積み荷の地球低軌道への投入には失敗したものの、スペースXの専売特許だったロケットの一部再使用に初めて成功しており、年間100回以上の打ち上げで宇宙開発市場を席巻する同社を追う有力な対抗馬として大きな期待を集めていた矢先の出来事でした。今回の事故については、現在も詳細な原因の調査が進められています。
アルテミス計画への影響と今後の宇宙開発競争の行方
この大規模な爆発事故は、ブルーオリジン単体の事業にとどまらず、アメリカの国家的な宇宙開発プロジェクトにも波及する恐れがあります。米航空宇宙局(NASA)が主導し、2028年の有人月面着陸を目指している月探査「アルテミス計画」においても、2027年の訓練でスペースXとブルーオリジン両社の機体のどちらか、もしくは両方を訓練で使用する予定としていました。
ロケット開発の進行が長期的に中断する可能性が浮上したことを受け、NASAのジャレッド・アイザックマン長官は「この異常についての徹底的な調査を支援する」とSNSに投稿し、「計画への影響に関する情報が入手でき次第提供する」と明らかにしました。また、競合企業である米スペースXを率いる「非常に不幸なことだ。ロケット(の開発)は難しい」とSNSで反応を示しています。ライバルであるスペースXとの技術的格差がさらに広がる懸念もあり、今後の復旧作業と原因究明の迅速さが、宇宙開発競争におけるブルーオリジンの存局を左右する鍵となりそうです。












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