日経平均が史上最高値を更新、AI関連の「スター銘柄」が相場を牽引しソフトバンクGは時価総額首位へ

6月1日の東京株式市場において、日経平均株価は前週末比604円高の6万6934円で取引を終え、史上最高値を更新しました。この歴史的な株高を牽引しているのが、人工知能(AI)の需要増加による恩恵を期待される「スター銘柄」群への大規模な資金流入です。
象徴的なのがソフトバンクグループ(SBG)の躍進です。同社の株価は、フランスでのAI向けデータセンター整備に約14兆円を投じる計画などが好感され、10%超の上昇を見せました。これにより時価総額は48兆7848億円に達し、2003年12月以来22年半にわたって首位を守ってきたトヨタ自動車(約45兆8923億円)を抜き去り、日本企業として初めてトップに躍り出ました。長らく首位に君臨したトヨタ自動車は時価総額2位へと後退しています。
また、市場の話題を呼んだのがキオクシアホールディングスです。ゴールドマン・サックス証券が目標株価を従来の4万8000円から9万3000円へ大幅に引き上げ、投資判断を「買い」へ格上げしたことが起爆剤となりました。株価は一時11%高の7万3000円まで急伸して上場来高値を更新し、時価総額は約39兆7000億円にまで急激に膨らんでいます。
さらにAIインフラ整備への期待は電子部品セクターへも波及し、5月には太陽誘電の株価が2.3倍、村田製作所は87%も上昇しました。太陽誘電のPER(株価収益率)は月初めの59倍台から117倍台へ急拡大し、アナリストからは「ここまでの上昇は想定外でお手上げ状態だ」との声がこぼれるなど、積層セラミックコンデンサー(MLCC)関連を中心とした特定の銘柄群に対する強い過熱感が見受けられます。
二極化する株式市場と幅広い銘柄への波及課題
しかし、日本株全体が手放しで「お祭り状態」を謳歌しているわけではありません。1日の東証株価指数(TOPIX)は下落して取引を終えており、東証プライム市場全体を見渡すと、値下がり銘柄数は1100社を超え、値上がり銘柄数(413社)を大幅に上回る結果となりました。
このデータが明確に示唆しているのは、投資家が市場全体に対してリスク選好姿勢を強めている状況にはなっていないという事実です。インフレや実体経済の停滞懸念が残る中で、投資家は確実な成長ストーリーが担保されていると見なすAI関連銘柄という極めて限定された領域にのみ資金を逃避・集中させている構図が浮き彫りになっています。
PBR(株価純資産倍率)やPERなどの投資尺度が割安とされるバリュー株への注目も一部で始まってはいるものの、現状はまだ「スター銘柄」への偏重が否めません。現在の相場が息の長い持続的な株高へと発展するためには、AI需要の恩恵が実体経済へ浸透し、幅広い銘柄を物色する循環的な動きが強まるかどうかが今後の重要な鍵となります。
日経平均株価の最高値更新の推移については下記もお読みください。
https://tokyonewsmedia.com/archives/tag/highest-value












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