
中東地域において、米国とイラン間の武力衝突がかつてない激しさを見せています。6月2日、イランメディアの報道によれば、イラン革命防衛隊は米国からの攻撃への報復措置として、バーレーンに駐留する米海軍第5艦隊司令部など、中東地域の米軍拠点を狙い、複数のミサイルやドローンを発射しました。これに対し、米中央軍は、バーレーンに向けて発射されたミサイル3発を米国とバーレーン軍が迎撃し、クウェートへ向けたミサイル2発も空中で分解したため、米軍への攻撃は全て失敗に終わったと発表しています。
しかし、周辺国への深刻な被害は避けられませんでした。6月2日のバーレーンにおける米海軍第5艦隊司令部を標的としたミサイル3発の攻撃は迎撃されて失敗に終わったものの、続く3日には、イランがドローンでクウェート国際空港の旅客ターミナルを攻撃したとクウェート当局が発表しました。建物の一部が破壊され、クウェート外務省によると、この空港などへの一連の攻撃で1人が死亡し、クウェート保健省の報告では旅行者ら63人が負傷して病院に搬送されるという甚大な事態となっています。
イラン側の攻撃を受け、米国も直ちに強力な対抗措置を講じました。米中央軍は「自衛」を名目として、ホルムズ海峡近くのゲシュム島にあるイラン軍の地上管制施設を攻撃したと公表しました。さらに同日、ペルシャ湾内にあるイランの石油積み出し拠点であるカーグ島に向かっていたボツワナ船籍の船舶を攻撃し、航行不能にしたと明らかにしています。この攻撃に対してイラン外務省は強く反発し、自国への米軍による一連の攻撃の責任は、作戦に施設や基地を提供しているバーレーンとクウェートも負うとして、両国を名指しで激しく非難しました。
交渉停滞とイスラエルへのいら立ち
戦闘終結に向けた交渉が難航する中、トランプ米大統領は強硬な姿勢を崩さない同盟国への不満を強く募らせています。トランプ氏は1日、イスラエルのネタニヤフ首相との電話会談において、停戦に応じず戦線を拡大し続ける同氏に対し「お前はクレイジーだ」と激怒したと報じられました。米国はレバノン攻撃停止の仲介に入り、トランプ氏は協議が速いペースで続いていると主張しましたが、ネタニヤフ氏はレバノン南部での軍事作戦を続行する意思を明確に表明しました。
実際にレバノン国営通信が伝えたところによると、2日に南部でイスラエル軍の無人機攻撃があり3人が死亡するなど、現在も激しい交戦は続いています。イランのタスニム通信は、このような攻撃の継続は明らかな停戦合意違反に当たると強く批判し、米国との対話継続を停止する予定だと示唆しました。さらにイラン側は、対抗措置としてエネルギー輸送の世界的な要衝であるホルムズ海峡を完全封鎖することも選択肢に含まれると警告しており、中東地域の事態打開に向けた道筋は依然として見えない状況が続いています。












-300x169.jpg)