
沖縄県名護市で2024年に起きたダンプカー事故で警備員が死亡した件をめぐり、沖縄県警が抗議活動に参加していた70代女性を重過失致死容疑で書類送検する捜査方針を固めました。
事故は2024年6月28日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に伴う土砂搬出作業が行われていた同市安和の安和桟橋出口付近の路上で発生。安和桟橋では2018年12月から土砂搬出が始まり、以来市民らによる抗議活動が続いていました。土砂を積んだダンプカーが桟橋から国道に出る場所では、車両と抗議参加者が接触しかねない、危険な状況が日常的に生じていました。
当日、抗議活動に参加していた70代の女性が車道に出てダンプカーの進行を妨害。制止しようとした警備員の宇佐美芳和さん(当時47歳)とともにダンプカーにひかれ、宇佐美さんが死亡、女性も脚の骨折などの重傷を負いました。
県警は、女性が車道に飛び出すなど、安全確保を欠いた行為が死亡という結果を招いたと判断。重大な過失があったと結論づけました。一方、ダンプカーを運転していた男性は自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)容疑で、車両の誘導をしていた別の男性警備員は業務上過失致死傷容疑で、それぞれ書類送検する方針です。
県警は、防犯カメラ映像の精査や関係者への任意聴取などを経て捜査を進めてきました。運転手と誘導役にも現場の状況を踏まえた安全確認義務があったとみており、刑事責任は三者にまたがる形で問われることになります。
県警の判断が投げかける課題 抗議活動と安全管理の両立は
今回の書類送検方針は、辺野古移設に反対する市民運動と、工事現場の安全確保のあり方に新たな議論を呼んでいます。事故を受け、政府は安和桟橋と本部港塩川地区での土砂運搬作業を中断しました。ダンプカーの運転手と誘導を担った警備員も容疑で送検される見通しです。
工事事業者側や警備会社には、抗議活動が常態化する現場でのリスク評価や安全管理体制の見直しが求められます。県議会の土木環境委員会も事故後、安全対策に問題はなかったか再発防止策を講じるとして、沖縄防衛局が提出した映像を確認しています。
辺野古移設計画をめぐっては、これまでも基地負担や環境への影響をめぐり対立してきました。今回の事故を受けて、抗議活動の手法と、人命を最優先に考えた安全対策をどう両立させるかが、あらためて問われています。












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