
対話型人工知能(AI)「ChatGPT」を手掛ける米OpenAI(オープンAI)が、成長戦略に必要な資金を確保するため、米証券取引委員会(SEC)に対して非開示で新規株式公開(IPO)の申請書類を提出したことが明らかになりました。事情に詳しい関係者によれば、同社はゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなどの大手金融機関と連携し、早ければ今秋の上場を目指しているとされています。
協議は現在も継続中であり、計画の詳細は変更される可能性があります。OpenAIは「時期についてはまだ決定していません。非公開企業である方が進めやすい取り組みもあり、しばらく時間がかかる可能性もあります」とした上で、「選択肢は多岐に渡り、上場が最善と判断した場合には、より早く実施できるよう準備を進めている」と説明しています。
10年以上前に設立された同社は、2022年末のChatGPT公開を機に生成AIブームを牽引し、現在もAIの代名詞的存在となっています。しかしその一方で、競合他社との競争激化という課題に直面しています。さらに、一部の社内売上高やユーザー数の目標未達、複数の主要幹部の退任や職務縮小が報じられているほか、拡大した製品群の整理・簡素化を進めるなど、組織内部の課題も抱えています。
こうした中、次世代AIモデルの開発やデータセンターの建設には莫大な資金が必要です。すでにOpenAIは資金調達ラウンドにおいて1220億ドルを調達しており、企業価値は8520億ドルと評価されていますが、2030年までに計画される約6000億ドルものAIインフラ投資を支えるため、公開市場を活用した巨額の資金調達戦略へと舵を切りました。
激化する次世代テクノロジー企業の資金獲得競争
巨額の資金を求める動きは、OpenAIに留まりません。米国のAI開発で競合するアンソロピックも、OpenAIの申請に先立ち米当局へIPOを申請したと報じられており、公開市場における資金獲得競争が激化しています。さらに、サム・アルトマン氏と対立関係にあるイーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業スペースXも、近くIPOを実施する計画を発表しました。同社は公開価格ベースの時価総額約1兆7700億ドルで、約750億ドル(約12兆円)という過去最大規模の資金調達を目指しています。この調達資金は、衛星通信網の拡充やAI向けデータセンターの整備に充てられる予定です。
次世代インフラとテクノロジーの覇権を握るため、AI企業や宇宙開発企業による数百億ドルから数千億ドル規模の熾烈な資金調達競争が、新たに株式の公開市場を舞台にして本格的に繰り広げられようとしています。
OpenAIのIPOまでの動きについて知りたい方は、下記もお読みください。
https://tokyonewsmedia.com/archives/tag/openai












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