
アメリカのトランプ米大統領 は6月11日 、自身のSNSを通じて、同日の夜に自ら予告していたイラン への攻撃を急遽中止したことを表明しました。戦闘終結に向けたイラン との協議内容が、指導部の最高レベルで承認されたためだと説明しています。ホワイトハウス で記者団に対し、「数日以内 に決着がつくはずだ」と語り、早ければ13日 にも欧州 で合意文書の署名式が行われる可能性を示唆しました。署名式には、米国からバンス副大統領 らが出席する見通しです。
トランプ大統領 は、イラン の核開発放棄を強く要求しており、「イラン は決して核兵器を保有しないと合意する」と強調しました。また、合意の当事国にはならないものの、イスラエルやサウジアラビア、アラブ首長国連邦、カタール、トルコといった関係国の承認も得ているとしています。この合意が成立すれば、米軍が実施しているイラン 関連船舶への海上封鎖は直ちに解除され、ホルムズ海峡もすぐに開放されるとの認識を示しました。
極秘の交渉プロセスでは、10日にイラン のアラグチ外相とカタール特使が協議を行い、凍結資産の解除、ホルムズ海峡の開放、そして核問題という3つの重要課題について、米国との主張の隔たりを埋めたとされています。カタール国営通信によれば、同国のタミム首長とトランプ氏も11日 に電話協議を行っており、最終手続きの完了に向けた調整が続いています。
最新の報道によると、攻撃中止の背景には、長引く交渉に対する国内の政治的な焦りも影響していると指摘されています。14日 にトランプ大統領 が80歳 の誕生日を迎えることや、秋に控える中間選挙に向けて、合意を早期に決着させたいという狙いがあります。この一連の攻撃回避と交渉進展の表明を受け、ニューヨーク株式市場では過度な警戒感が和らぎ、NYダウ が一時1000ドル を超える急上昇を記録しました。
イラン国内の不透明感とイスラエルの思惑
一方で、イラン 側からの公式な合意承認は確認されておらず、不透明な状況が続いています。イラン外務省のバガイ報道官は、米国の圧力に屈したという印象操作を強く非難し、「レッドラインは譲らない」と主張しました。革命防衛隊に近いファルス通信も、いかなる文書も承認されていないとしつつ、米国側が譲歩したとの見方を示しており、モジタバ・ハメネイ師 の最終承認が得られたかについては情報が錯綜しています。
さらに、今回の合意形成にはイスラエルの強い思惑が反映されています。11日 にトランプ氏と電話協議を行ったネタニヤフ首相は、濃縮ウランの撤去やミサイル生産の制限、親イラン 組織への支援停止が最終合意に含まれるとの確約を得ました。ペルシャ湾のカーグ島といった石油インフラへの3日連続の攻撃予告が引き金となった今回の譲歩劇ですが、今後の合意履行に向けては依然として多くの課題が残されています。












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