韓国SK、AIデータセンター向け半導体網を急拡大 エヌビディアと連携しHBM市場を牽引

韓国の大手財閥であるSKグループは、世界中で急増する人工知能(AI)特化型データセンターの需要に対応するため、次世代半導体の供給網の強化を急ピッチで進めています。大規模なAIの学習や推論には極めて高度な計算能力と莫大な電力が必要となりますが、同社はその課題を解決するキープレーヤーとして世界のテクノロジー市場から熱い視線を集めています。
同社の競争力の源泉となっているのが、傘下のSKハイニックスが世界トップシェアを握るAI向け最先端品「広帯域メモリー(HBM)」です。短期記憶用のメモリーである「DRAM」を積層し、高速処理を可能にしたこのHBMは、米半導体大手エヌビディア(NVIDIA)の画像処理半導体(GPU)と組み合わせることで、大量のデータを効率的に処理し、データセンターの消費電力を大幅に抑えることができます。
生成AIの普及に伴い、大口顧客であるエヌビディアを中心にデータセンター用途でのHBM需要は爆発的に増加しており、深刻な半導体不足が懸念されています。SKグループはエヌビディアとの強固な協業体制のもと、自社の最先端技術の実力をグローバルに示すとともに、次世代データセンターのエコシステム構築において主導権を握る構えです。
メガクラスターの前倒し稼働とグローバル供給網の構築
旺盛な需要を取り込むため、SKグループは国内での巨額投資と生産能力の拡大を加速させています。韓国・京畿道龍仁(ヨンイン)市で進めている世界最大級の半導体新工場群(メガクラスター)の建設においては、従来2045年までに4つの工場を稼働させるとしていた計画を数年以上前倒しする方針を示すなど、異例のスピードで供給体制の構築を急いでいます。
さらに同社は、韓国内での生産拠点の拡充にとどまらず、世界中で逼迫するメモリー半導体の需要に応えるため、必要なエコシステムが整った海外への工場新設や連携も常に視野に入れたグローバルな事業展開を推進しています。
米中対立をはじめとする地政学的リスクが長期化し、各国のハイテク覇権争いが激化するなか、AIファクトリーの心臓部となる半導体の安定供給は、持続的な経済成長に不可欠な要素となっています。SKグループが推進する積極的な投資と技術革新は、深刻化する労働力不足や業務効率化の課題を抱える世界の企業に生産性向上の道を開く重要な布石として、市場から大きな注目を集めています。









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