
兵庫県の斎藤元彦知事が、定例記者会見中にフリージャーナリストの男性による発言で名誉を傷つけられたとして、名誉毀損容疑で兵庫県警生田署に刑事告訴し、受理されたことが6月12日に分かりました。関係者への取材によると、告訴状の受理は6月9日付です。
発端となったのは、6月3日午後2時ごろに県庁で開かれた定例記者会見での出来事です。会見では、斎藤知事の疑惑などを告発する文書を作成し、その後に亡くなった元県民局長の懲戒処分をめぐり、質疑応答が行われていました。斎藤知事が元県幹部の処分について「不服申し立てはされなかった」「結果として受け入れられたということです」などと発言したことに対し、フリーランスの記者が、死んだからできへんかった、人殺しやないかお前は、など激しい言葉で知事を非難し、抗議する言葉を浴びせました。
この発言を受けて会見は一時中断し、斎藤知事は「極めて不適切な発言であり、公人としての受忍限度を超えている」「看過できない発言だ」と述べて退室する姿勢を見せ、当該記者に対して発言を取り消さない限り今後の記者会見には応じない可能性を示唆していました。その後、斎藤知事側は弁護士と協議を進め、法的な手続きに踏み切りました。
なお、知事の定例記者会見は、報道機関が所属する県政記者クラブと兵庫県が共催する形で運営されており、フリーランスの記者も参加可能となっています。県政記者クラブは今回の事態を受け、当該のフリージャーナリストについて、会見中に不規則な発言があったとして、翌週の定例会見から当面の間、出入り禁止の処分としています。
告発文書問題を巡る波紋、知事の給与減額条例案は4度目の継続審議へ
刑事告訴の背景にある内部告発文書問題は、県政に深刻な混乱をもたらしています。斎藤知事は、告発者の私的情報が漏えいした問題に対する管理責任を取るとして、自身の給与を3か月間、現在の30%カットから50%カットへと引き上げる条例改正案を県議会に提出していました。
今年3月に神戸地検が斎藤知事らを不起訴処分としたことを受け、最大会派の自民党(35人)や維新の会(16人)などは5月に一度は賛成の方針を固めました。しかし、6月8日の本会議において、斎藤知事が告発文書について「公益通報者保護法上、保護される外部通報ではない」と発言したことで事態が急変しました。
県の第三者委員会が「県の対応は違法」と認定しているにもかかわらず、内部告発への対応は適切だったと従来の主張を繰り返した知事に対し、自民党県議団は「法解釈が全く違い、看過できない」と強く反発。6月11日の本会議にて賛成方針を一転させ、同条例案は異例となる4度目の継続審議となることが決定しました。
斎藤元彦知事に関する情報については、下記もお読みください。
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