
NTTドコモとWOWOWは6月16日、ドコモが提供する動画配信サービス「Lemino(レミノ)」の発展と拡充を目的に、資本業務提携契約を締結したと発表しました。両社はWOWOWが設立する新会社にLemino事業を吸収分割の形で承継し、その新会社を合弁会社として共同運営します。 新会社の出資比率はWOWOW51%、NTTドコモ49%とされ、10月1日に営業開始を予定しています。
資本面では、WOWOWが実施する第三者割当増資をドコモが引き受け、約8億円超の資金を調達します。 増資後、ドコモのWOWOW株式保有比率は2.8%となり、WOWOWの上位株主の一角を占める見通しです。 調達した資金はLemino向けのコンテンツ拡充や会員獲得のためのマーケティング費用に充当される計画で、配信サービスの競争力向上を狙います。
事業スキームとしては、まずWOWOWが新会社を6月17日付で設立し、その後ドコモが運営するLemino事業を新会社株式を対価とする吸収分割により移管します。 その後、WOWOWが新会社株式の51%を取得することで合弁会社化し、両社共同による配信事業運営体制を整えます。 ドコモはLemino事業の移管対価として新会社株式を受け取り、その一部をWOWOWに譲渡することで、持株比率51%・49%の枠組みが構築されます。
両社は2025年11月にコンテンツ分野で業務提携を行い、音楽ライブやスポーツなどの大型コンテンツを共同調達し、オリジナルドラマの共同制作などで連携を深めてきました。 今回の資本業務提携により、これまでの業務提携を土台に、Leminoのコンテンツラインアップ拡充や世界展開も視野に入れたIP(知的財産)の創出に取り組む方針です。 国内市場では、米ネットフリックスなど海外勢の存在感が高まる中で、国内プレーヤー同士が資本・事業の両面で連携を強める動きとして注目されています。
WOWOWの加入者減と配信強化のねらい
WOWOWは、衛星放送と配信を組み合わせたハイブリッド型のサービスを展開してきましたが、動画配信サービスの台頭を背景に事業環境は厳しさを増しています。 同社が公表する加入件数資料によると、加入者数は2018年に約293万件でピークを付けた後、減少基調が続き、2026年3月末には約216万件まで落ち込んでいます。 若年層を中心に配信サービスへのシフトが進む中で、従来型の有料放送ビジネスだけでは成長が難しくなっている現状が浮き彫りになっています。
こうした中でWOWOWは、Leminoとの共同事業を通じて配信分野での存在感を高め、コンテンツ投資の効率化と収益基盤の多様化を図ろうとしています。 ドコモ側にとっても、自社単独でのコンテンツ調達や制作には限界がある中で、専門チャンネルとして実績を持つWOWOWと組むことで、音楽ライブやスポーツ中継、ドラマなどのラインアップ強化につなげたい考えです。
両社は、Leminoのユーザー基盤とWOWOWの番組制作力を組み合わせることで、差別化されたコンテンツ体験を提供し、解約率の抑制や会員獲得ペースの引き上げを目指すとしています。 特に、スポーツや音楽ライブといったリアルタイム性の高いコンテンツは、配信と放送の両方で価値を高めやすい分野とされ、LeminoとWOWOWのクロスプロモーションによって視聴機会の拡大を図る狙いがあります。 2025年に始まった業務提携を土台に、資本提携によって意思決定のスピードや投資判断の一体性を高めることで、配信市場での競争激化に対応できる体制を整えられるかが今後の焦点となります。










の「Visitor-Centre」-280x210.jpg)

-300x169.jpg)