スペースX株、IPOの熱狂から一転し3日続落 時価総額6000億ドル超消失の裏で進むAIインフラ戦略

米スペースXの株価が6月22日の米国株式市場において3営業日続落し、数千億ドル規模の時価総額を失いました。22日の終値は16%安の154.60ドルで、上場来安値を付けています。3営業日の下落率は23%となり、この間に6000億ドル(約97兆円)を超える時価総額が失われました。時価総額は現在、2兆ドルをわずかに上回る水準となっています。
過去最大となる750億ドル規模の新規株式公開(IPO)を実施したスペースXは上場当初、一般に浮動株比率が低い新規上場銘柄に見られるような値動きの激しさに見舞われました。上場初日に売買可能だったのは発行済み株式総数の4.2%にとどまり、個人投資家の関心も非常に高い状態でした。22日に急落した後でも、株価はIPO価格の135ドルを約15%上回っており、時価総額は世界で6番目に大きい企業としての地位を維持しています。
ロケット、衛星、人工知能(AI)事業を手掛けるイーロン・マスク氏率いる同社は、AI事業への投資資金確保に向けた大規模な借り入れの一環として、初の投資適格級社債の発行に向けた準備を進めていることが、米メディアの報道により明らかになりました。米メディアが先週報じた内容によると、初の社債発行で少なくとも200億ドルの調達を目指しています。これにより既存のつなぎ融資を借り換える見通しですが、急激な有利子負債の拡大懸念が投資家の利益確定売りを誘発する形となりました。
AI事業拡大に向けたリフレクションAIとの大型契約
資金調達に関する懸念から株価の調整が続く一方で、スペースXはAI分野における事業の多角化と収益化を着実に進めています。同社は23日、米国のAIスタートアップであるリフレクションAIに対し、計算資源を提供する数十億ドル規模の契約を締結したと発表しました。
この提携により、自社が構築する巨大なデータセンターのコンピューティング資源を外部のAI企業に提供することで、新たな収益の柱を確立する狙いがあります。巨額社債による資金を投じてAIインフラ投資を加速させる戦略と、こうした大型契約を通じた安定した顧客基盤の構築は、表裏一体の成長戦略です。市場からは一時的な株価下落への懸念が示されていますが、今後は従来の宇宙開発に加え、最先端のAIコンピューティングプロバイダーとしての立ち位置が、同社の企業価値をどう押し上げていくのか、投資家の熱い視線が注がれています。












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