
電動キックボードなどのマイクロモビリティを展開するLuup(ループ、東京)は、京都市内で安全対策を段階的に強化しています。 2026年6月には、京都府および京都府警と連携し、鴨川沿いの河川敷で通行禁止エリアに進入すると音声案内の後に自動停止する「地域みまもりストップ機能」を導入しました。 車両に搭載したGPSで走行位置を把握し、禁止区域での走行を検知すると、「走行禁止エリアです。車両を停止します」と案内した上で緩やかに減速・停止させる仕組みで、業界初の試みとされています。
京都エリアでは、こうした走行制御機能に先立ち、アプリを活用した啓発や危険行動の検知体制も整備されてきました。 四条通や河原町通など自転車や電動キックボードの通行が禁止されている道路は、LUUPアプリ上のマップで赤く表示され、ライド前にポップアップで注意喚起する「手押しゾーン」として設定されています。 利用者は事前にルート上の進入禁止エリアを把握しやすくなっており、車両から降りて押して移動するべき区間を視覚的に確認できるようになっています。
さらに、同社は危険行動検知システム「LUDAS(LUUP Dangerous-Activity Detection Systems)」を構築し、車両のGPSで取得した移動経路データをもとに、公園や広場など道路以外の広い空間での走行や、通行禁止道路の走行、大通りでの逆走などを検知しています。 検知された行為に対しては、警察の取り締まりとは別に、Luup独自の警告・ペナルティ制度を適用し、再発防止に向けた指導を行う運用です。 こうした仕組みにより、利用者の交通ルール順守を促しつつ、地域のルールや生活空間を守ることを狙っています。
また、誤進入防止サポート機能として、アプリ上に「進入してはいけない場所」を事前表示し、電動アシスト自転車と電動キックボードの双方で利用できるようにする取り組みも進められています。 LUUPは目的地ポートの事前予約を必須としているため、利用者は自分の走行ルートと進入禁止エリアをマップ上で照らし合わせながら計画でき、禁止区間への誤進入を減らす効果が期待されています。
祇園祭でのポート停止と啓発 観光と安全の両立図る
夏の京都を代表する祇園祭の期間中、Luupは京都市内中心部の一部ポートを特定の時間帯に利用停止とするなど、祭礼に合わせた安全対策も実施します。 山鉾が立ち並び、歩行者や観光客が密集する鉾立て期間から宵々山、山鉾巡行にかけて、通行禁止道路に面したポートを一時的に止めることで、電動キックボードなどの乗り入れを抑制し、混雑した祭りの空間での事故やトラブルの予防につなげる狙いがあります。
同時に、LUUPアプリ内では交通ルールに関する啓発コンテンツを配信し、祭りの期間中に利用するユーザーに対して改めて注意を促します。 一部ポートには交通規制に関する案内ポスターも掲示され、現地でも視覚的にルールや規制内容を伝える工夫がされています。 デジタルとリアル双方での情報発信により、祇園祭という大規模イベントの雰囲気を損なわずに、安全な移動環境を確保しようとする姿勢がうかがえます。
Luupは、こうした京都での取り組みを通じて、自治体や警察、地域住民と対話しながら、マイクロモビリティと観光都市の共存モデルを探っています。 走行制御機能は車が通らない環境に限定した補完的な手段としつつ、アプリでの啓発や危険行動検知システムを安全対策の柱に据える方針です。 歩行者の安心や景観保全を重視しながら次世代の移動体験を広げていく試みは、今後他地域にも波及する可能性があり、技術とルールを組み合わせた新しい都市交通のあり方として注目されます。












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