GoogleがMetaのGemini利用を制限 生成AI需要の爆発でインフラ逼迫が深刻化

生成AI技術の社会実装が急速に進展する中、テクノロジー業界はかつてない規模のインフラ制約に直面しています。米アルファベット傘下のGoogleが、同業の米Meta・プラットフォームズに対して人工知能(AI)モデル「ジェミニ」の提供を大幅に制限していることが明らかになりました。海外メディアなどによると、2026年3月ごろ、GoogleはMetaが購入を希望する計算能力の全てを提供することはできないと伝達しました。この制限は、Metaが求めた処理能力がGoogleの提供可能な水準を完全に上回ったことが主な理由とされています。
この事態は、自社で巨大なクラウド基盤を持つ世界最大級のAIプロバイダーでさえ、急激な需要拡大に伴う計算能力の枯渇を免れない現状を浮き彫りにしています。Googleの他の顧客数社も同様に容量制限の影響を受けていますが、「ジェミニ」に対する需要が突出して巨大であったMetaへの影響は特に深刻なものとなりました。
提供制限の結果、Metaの内部で進行していた一部のAIプロジェクトにおいて、予定されていた処理能力が確保できず、開発の混乱やスケジュールの遅れが生じる事態となっています。自社のAIサービスを外部のインフラに依存するリスクが顕在化した形です。
こうしたインフラ逼迫の状況を受け、Metaは方針転換を余儀なくされ、AIコストの合理化に向けた幅広い取り組みを急いでいます。その一環として、AIの利用量を示す最小単位である「トークン」の使用効率を極限まで高めるよう、自社の社員に対して強く促していることが報じられました。各テクノロジー企業は半導体やデータセンターに対して多額の投資を継続しているものの、AIサービスの需要拡大に対応するための計算能力を十分に確保することに依然として苦戦しており、業界全体でコンピュート資源の奪い合いが激しさを増しています。
AIインフラ不足解消へ GoogleがSpaceXと大型契約
自社のクラウドインフラ能力が顧客の需要を満たしきれない状況が続く中、Google自身も増大する自社サービスのトラフィックを支えるため、外部の巨大な計算資源の確保に動いています。米証券取引委員会に提出された書類により、Googleがイーロン・マスク氏率いるSpaceXと、コンピューティング能力の利用に関する月額9億2000万ドル(約1440億円)のリース契約を締結したことが6月5日に明らかになりました。
この巨額契約により、Googleは2026年10月から2029年6月までの間、SpaceXのデータセンターに設置された約11万基のNVIDIA製GPUなどの設備へアクセスすることが可能になります。この措置は、大企業向けサービスである「Gemini Enterprise」への予想を大きく上回る需要に対応するため、自社設備が整うまでの橋渡しとして確保されました。
AIモデル開発を手掛ける競合のAnthropicも、これに先立つ5月にSpaceXのデータセンター「Colossus 1」を利用する月額12億5000万ドルの契約を結んでいます。インフラを保有する企業が圧倒的な優位に立つ中、生成AI業界における計算処理能力を巡る争奪戦は新たな局面を迎えています。












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