
2025年度の国の一般会計税収が84兆2226億円となることが分かりました。6年連続で過去最高を更新し、2024年度の75兆2320億円から約9兆円、率にして12%程度の増加です。増加幅も過去最大規模となります。好調な企業業績や賃上げ、物価上昇を背景に、消費税・所得税・法人税の「基幹3税」がそろって増収となったことが主因です。
税収見通しは段階的に上方修正されてきた経緯があります。当初予算では77兆8190億円程度と見込まれていましたが、経済対策を裏付ける25年度補正予算の編成過程で80兆6980億円まで引き上げられました。今回の84兆2226億円は、この補正後の見込みからさらに約3.5兆円の上振れとなります。
内訳は、消費税が26兆円程度で、24年度比1兆円、4%増加。物価高による価格転嫁と、個人消費の底堅さが押し上げ要因となったとみられます。所得税は25兆3000億円程度で、4兆円、19%程度の増収でした。24年度は岸田政権による定額減税の影響で税収が一時的に落ち込んでいましたが、その反動に加え、賃金上昇を背景に大きく回復しています。
法人税は21兆7450億円と、前年比21%程度の増加となり、バブル期だった1989年度の18兆9933億円を上回る過去最高水準に達しました。AI関連を含む企業業績の好調さが主因です。一方、ガソリン税の暫定税率廃止などで一部税目は減収となりますが、基幹3税の増収がこれを大きく上回っています。
防衛費や国債償還に重点配分 消費税率引き下げ議論にも影響
決算剰余金は2兆6000億円あまりと見込まれ、財政法の規定に基づき、半分以上を国債償還に充て、残りを防衛力強化の財源に回す方針です。政府は経済対策や物価高対策のため補正予算で国債を追加発行しており、国債依存体質からの脱却は依然として課題です。
こうしたなか、政府は2027年4月に飲食料品の消費税率を現行の8%から1%に引き下げる案を検討しているとされます。今回の決算剰余金は財政法上、直ちに恒久減税の財源には充てられません。それでも税収の増加基調が鮮明になったことで、納税者負担の軽減を求める世論や、与野党内の減税論に影響を与える可能性があります。
賃金の伸びが物価上昇に追いついていない層も多く、負担感の高まりは続いたままです。経済成長の果実をどう国民生活に還元するか、政府の財政運営が問われています。












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