
韓国の電機大手であるサムスン電子が発表した2026年4〜6月期(第2四半期)の連結決算(暫定値)は、世界のテクノロジー市場に大きな衝撃を与えました。本業のもうけを示す営業利益は、前年同期比で19.1倍となる89兆4千億ウォン(約9.5兆円)に達し、四半期ベースでの史上最高益を大幅に塗り替えました。売上高も前年同期の2.3倍となる171兆ウォンへと急拡大しており、3四半期連続での過去最高更新を果たしています。具体的な実績指標として、2026年4〜6月期は売上高が前年同期比2.3倍の171兆ウォン、営業利益が同19.1倍の89兆4千億ウォンとなり、目覚ましい成長を示しています。
この記録的な高水準の利益は、人工知能(AI)向け半導体メーカーとして世界時価総額首位を争う米エヌビディアや、スマートフォン大手の米アップルが持つ過去最高の四半期営業利益(それぞれ80兆3千億ウォン、76兆3千億ウォンと推定される水準)を上回るものであり、民間企業として世界トップ水準の規模となりました。
さらに特筆すべき点は、従業員の成果給のために事前に積み立てられた引当金(約15兆〜20兆ウォンと推定)が既に業績から差し引かれていることです。この費用を加味して計算すると、実質的な営業利益は100兆ウォンの大台を優に超え、最大で110兆ウォンに迫る圧倒的な規模であったと推計されています。
今回の劇的な業績拡大の主要因は、世界的なAI投資ブームに伴う高帯域幅メモリーなどの需要急拡大と、それに伴う供給不足による歴史的な価格高騰です。サムスン電子は、2023年から2025年までの3年間の営業利益合計(82兆9千億ウォン)をわずか1四半期で超える規模の利益を叩き出したことになり、まさに半導体市場のスーパーサイクルがもたらした異次元の急成長を体現しています。
記録的決算の裏で市場は急落、ピークアウト懸念と今後の展望
しかし、このような歴史的決算が発表された当日、韓国株式市場の反応は全く正反対でした。サムスン電子の株価は前営業日比で6.92%急落し、1株あたり29万6千ウォンで取引を終え、同業大手のSKハイニックスも6.06%安の220万1千ウォンとなりました。この半導体ツートップの株価急落が引き金となり、同日の韓国総合株価指数(KOSPI)は8%以上も急落しました。その影響で韓国市場は大きく揺れ、相場の急激な変動に歯止めをかけるための保護措置である「サーキットブレーカー」や「売りサイドカー」が相次いで発動されるという、波乱の展開に見舞われました。
証券アナリストによると、この株価下落は、メモリー半導体関連株のこれまでの上昇に伴う利益確定売りが集中したためと分析されています。さらに、企業の利益がすでに頂点に達し、今後は下落に転じるのではないかという「ピークアウト」への強い懸念が市場心理を冷やしたことも要因です。今後の展開としては、7月末に予定される米国のビッグテック企業の決算発表が、半導体株の将来を左右する重要な転換点になると注目されています。












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