
7月10日、アイルランドの格安航空大手ライアンエアーが運航するボーイング737型機で、飛行中に客室の窓が外れ、窓側の座席にいた男性の頭部と肩が一時的に機外に出る事故が発生しました。同機は、ギリシャ北部テッサロニキ発ドイツ南部メミンゲン行きのFR1879便です。離陸から間もなく、北マケドニア上空でトラブルが起きました。
乗客の証言によると、大きな破裂音とともに窓が外れ、機内は急減圧に見舞われています。窓側の席にいた男性はシートベルトを着用していたものの、頭部から肩にかけて機外に出そうになり、周囲の乗客が体を押さえて機内に引き戻しました。天井からは酸素マスクが下がり、機内は一時パニック状態になったとされています。
機長は緊急降下を行い、離陸から約1時間後、同機はテッサロニキ空港に引き返して着陸しました。男性は摩擦による負傷を負い、地上で医療支援を受けた後、市内の病院に搬送されています。セルビア領事館は、命に関わる容体ではないと説明しました。ほかの乗客にけがはなかったとみられ、ライアンエアーは代替機を手配してメミンゲンへの運航を続けました。
窓が外れた原因はまだ公式には特定されていません。米国家運輸安全委員会(NTSB)は、機体が「右エンジンの問題と客室の減圧」により出発空港へ引き返したとの通知を受けたとしていますが、詳しい経緯は今後の調査を待つ必要があります。
北マケドニア当局が調査主導 過去の同型トラブルとの類似も
事故が発生したのは北マケドニア上空だったため、同国の当局が調査を主導し、NTSBが支援する方針です。テッサロニキ空港を運営するフラポート・ギリシャによると、ギリシャの航空鉄道安全調査局も調査に乗り出しました。
同種のトラブルとしては、2018年4月、米サウスウエスト航空のボーイング737型機で、エンジンのファンブレードが金属疲労により破損し、破片が窓を直撃した事故があります。この際は女性乗客1人が窓から機外に吸い出されて死亡しました。
今回の事故機に搭載されていたエンジンは、米ゼネラル・エレクトリックと仏サフランの合弁会社CFMインターナショナル製です。ライアンエアーは600機超のボーイング機を運航し、さらに737 MAX 10を300機発注するなど拡大を続けており、機体・エンジンの整備体制にも改めて関心が集まっています。










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