
世界各地でAIインフラの整備が加速する裏側で、建設現場を支える人材の不足が深刻さを増しています。英国発の建設・不動産コンサルティング大手ターナー&タウンゼントが公表した最新レポート「グローバル建設市場インテリジェンスレポート」(第17版、44カ国112市場対象)によると、アジアでは29市場のうち16市場が「活況」または「過熱気味」と評価されました。
同社のディレクターは、建設需要がAI関連セクターに一段と集中する一方、労働力不足や供給網の不安定さ、地政学リスクの影響がより鮮明になっていると分析しています。
日本でも、データセンターや産業・物流関連の案件が建設分野の成長ドライバーとなっています。とりわけデータセンター分野の逼迫は顕著で、アジア市場の約70%が「キャパシティの逼迫」または「深刻な制約」を抱えていると回答。世界全体でみても、データセンターは建設需要が最も高いセクターとなっています。
一方、需要拡大を支える人材の確保は追いついていません。同レポートによると、アジア市場の90%で熟練労働者不足が建設プロジェクトに「大きな影響」または「深刻な影響」を与えていると回答されました。
特に空調・電気・配管を担う「MEP」技術者の不足は深刻で、アジアの82%の市場で報告されました。データセンター建設では電源や冷却設備の設計・施工に高い専門性が求められるため、限られた人材に需要が集中し、人件費の上昇につながっているとみられます。企業には、コストとスケジュール、リスクを総合的に管理する体制づくりが求められています。
東京・大阪など日本5都市が世界トップ15に
同レポートによると、東京・大阪・札幌・福岡・広島の日本5都市が、世界112市場中の建設コスト上位15位以内に入りました。東京は1平方メートル当たり5801.2ドルで世界7位となり、アジアで最も建設コストが高い市場です。
大阪は5539.6ドルで世界8位、札幌は5476.9ドルで9位、福岡は5293.8ドルで11位、広島は5272.9ドルで12位でした。背景にあるのは、円安や資材価格の上昇に加え、耐震・免震技術や安定的な電力インフラなど日本特有の要件です。
2026年の建設コスト上昇率は日本の全市場で前年を上回る見通しで、東京と福岡が6.0%、大阪が5.9%、広島はアジア最高の6.2%になるとみられています。同社は、コストとリスクを分散する発注方式の活用を提案しています。







のランニングシューズ-150x112.jpg)




-300x169.jpg)