
米宇宙開発企業スペースXが、8月に資本市場史上でも最大級となる株式のロックアップ(売却制限)解除を迎える見通しとなりました。宇宙開発とAI事業を手掛ける同社は、6月にナスダック市場へ上場したばかりで、内部関係者や初期投資家が保有する株式について、業績や株価目標に連動した段階的な解除スケジュールを採用しています。
関係者への取材によると、8月6日には最大で約9億1150万株が売却可能になる見込みで、これは現在の時価で1000億ドルを超える規模になるとみられています。同社はこの解除の2日前にあたる8月4日に、上場後初となる四半期決算を発表する予定で、市場関係者はこの決算内容と株価の動きが解除規模を左右するとみています。
さらに株価が一定の条件を満たせば、追加で最大4億5580万株が売却可能となる仕組みも設けられています。具体的には、決算発表前後の10営業日のうち5営業日以上で、公募価格を30%上回る175.50ドル以上を維持する必要があるとされていますが、直近の株価はこの水準を下回っており、市場では追加解除の可能性は低いとの見方が出ています。
スペースX株を巡っては、上場直後の急騰から一転して下落基調が続いており、直近では上場後高値から3割超下落する場面もありました。株価の下落を受けて空売り筋の存在感が増しており、データ分析会社の集計として、流通株式のおよそ3分の1にあたる規模が空売りされていると見られます。
一方、空売り筋がすでに数十億ドル規模の含み益を得ているとの分析も示されており、株価が公募価格を割り込む場面が増えるたびに、弱気な投資家がポジションを積み増す構図が続いているとされています。ロックアップ解除により売却可能な株式数が今後さらに増えることで、供給過剰への懸念が強まり、空売りの動きが一段と活発になる可能性があると指摘されています。
一般的な新規株式公開では、内部関係者の売却は上場後180日間制限されるケースが多いとされますが、スペースXは大規模な調達規模を踏まえ、市場への影響を抑えるため、業績発表に連動する形で段階的に制限を解除する独自の方式を採用しています。今後は8月の決算発表と解除の動向、それに対する空売り筋の反応が、株価の先行きを左右する重要な焦点となりそうです。
段階的な解除スケジュールと今後の注目点
スペースXの株式は、8月以降も年末にかけて段階的に流通量が増えていく設計になっています。上場時に売買可能だった株式はごく一部にとどまっており、今後複数回に分けて追加の株式が市場に流入する見通しです。
株価はすでに上場後の高値から大きく値を下げており、AI関連銘柄からの資金の流出や、直近の株価変動の大きさが新規上場株市場全体の警戒感にもつながっているとされています。空売り筋の含み益が積み上がる一方で、株価が急反発した場合には損失を抱えたポジションの解消による買い戻しが相場を押し上げる可能性も指摘されており、今後の値動きは一段と読みにくい展開が続くとみられます。市場関係者は、8月の決算内容とロックアップ解除後の需給バランスを注視する姿勢を強めています。












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