
セブン&アイ・ホールディングスとスマートフォン決済大手のPayPayの間で、顧客データを一本化する構想が動き出しました。報道によると、両社はセブン&アイの共通会員ID「7iD」をPayPayIDへ統合する方向で調整を進めており、実現すればID数は1億人を超える見通しです。
7iDは、セブン&アイグループ各社の通販サービスや店舗で利用でき、国内に約2万2000店を展開するコンビニ「セブン-イレブン」などでの購買データを蓄積しています。一方のPayPayは、約7400万人の利用者を抱え、スマホ決済を通じた消費動向の把握に強みを持ちます。両社の基盤が一体化すれば、生まれるのは実店舗とスマホ決済を横断した国内最大級のポイント経済圏です。
セブン&アイを巡っては、ソフトバンクやPayPay、三井住友カードから合計で数千億円規模の出資を受け入れる方向でも協議が進んでいます。報道によれば、ソフトバンクとPayPayがそれぞれ1000億円規模の出資を検討しているとの見方もあり、三井住友カードも参加する案が浮上しているとのことです。
ソフトバンクにとっては、人工知能(AI)の知見を生かして次世代店舗の開発につなげる狙いがあるとみられます。資本面での連携とID統合が同時に進むことで、決済・流通・データ活用を軸にした関係強化が段階的に固まっていく見通しです。
顧客データ活用で切り拓く、巨大経済圏拡大の狙い
今回の統合の狙いは、顧客接点を増やし、購買データの精度を高めていくことにあります。店舗での買い物とスマホ決済を結び付けることで、販促や商品提案の最適化がしやすくなる一方、個人データの取り扱いには慎重な対応が求められそうです。
セブン&アイはこれまで電子マネー「nanaco」を展開してきたものの、ローソンやファミリーマートに比べ、決済やポイントの分野で出遅れが指摘されてきました。PayPayとの連携を深めることで、この差を挽回する狙いもあるとみられます。
なお、統合の具体的な時期や条件について、現時点で正式な発表はありません。両社の方針表明がいつ行われるかは、今後の報道を注視する必要があります。実現すれば、コンビニ、決済、ポイントを束ねた国内有数の経済圏が本格的に動き出すことになりそうです。








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