
中国の半導体メモリー大手、長鑫存儲科技(CXMT)を傘下に置く長鑫科技集団(CXMT Corp.)が27日、上海市場に上場します。 過去最大級となる新規株式公開(IPO)を経ての上場で、メモリーチップ関連銘柄への強い追い風を背景に、歴史的な初日を迎える見通しです。
CXMTは世界4位のDRAMメーカーで、スマートフォンからAIサーバーまで幅広い機器に使われるDRAMを手がけます。 中国政府は、AIデータセンターに不可欠な高帯域幅メモリー(HBM)を含む半導体メモリー分野で、海外メーカーへの依存を減らす切り札として同社に期待を寄せています。 上場初日には中国本土市場で時価総額の首位に浮上する可能性も指摘されています。
今回のIPOでは、オーバーアロットメントを除き66億8800万株を1株8.66元で売却し、666億元を調達しました。 中国本土市場でのIPO調達額としては、2010年の農業銀行に次ぐ規模です。 個人投資家向けの割り当てには212倍の応募が集まり、需要の強さが際立ちました。
需要と評価
株価純資産倍率(PBR)はIPO価格ベースで2.4倍です。 これはSKハイニックス、マイクロン・テクノロジー、南亜科技の世界のDRAMメーカー平均を56%下回り、中国のSMICや華虹半導体の平均と比べても77%低い水準です。 市場では、非公式市場の取引動向も含めて初値がIPO価格を大きく上回るとの見方が出ています。
一方で、今回の上場は中国の半導体産業育成策の象徴でもあります。 公開株数や価格に「6」や「8」が並ぶ設定も、中国で縁起が良いとされる数字を意識したものとみられ、国家戦略としての色合いを強めています。 半導体供給網の国産化を進める中国にとって、CXMTの上場は資金調達にとどまらず、産業政策の節目となりそうです。
加えて、CXMTはAI向け需要の拡大を追い風に事業規模を急速に拡大しており、資金使途としても生産設備や技術更新が重視されています。 もっとも、半導体市況は変動が大きく、上場後は業績の持続性や国際競争の激化が株価の焦点になります。 中国のハイテク産業育成と資本市場の活性化をつなぐ象徴銘柄として、CXMTの動向には今後も注目が集まりそうです。












-300x169.jpg)