
7月28日の東京株式市場は、朝方の取引開始直後から幅広い銘柄に売り注文が殺到する極めて不安定な展開となりました。市場を牽引する代表的な株価指数である日経平均株価(225種)は急速に下値を模索する展開となり、取引時間中には前日終値に比べて一時3000円以上値下がりし、6万1900円台まで急降下しました。取引時間中に株価が6万1000円台をつけたのは5月22日以来、約2カ月ぶりのこととなります。
この歴史的な大暴落の背景には、前日の米国市場における急激なセンチメントの悪化が存在しています。これまで株式相場を力強く牽引してきた人工知能(AI)や半導体分野に対する巨額投資の持続性について、世界的な投資家の間で「期待が先行しすぎて過剰投資になっているのではないか」という懸念が強まったためです。この影響により、米エヌビディアなどの主要な半導体関連株が軒並み売られ、その売り圧力が時差を伴って翌日の東京市場へと波及した形です。
日本の市場でも、株価指数への寄与度が極めて大きい「値がさ株」と呼ばれる主要な半導体・AI関連銘柄に売りが集中しました。個別銘柄では、アドバンテストや東京エレクトロン、さらにキオクシアホールディングスの主要3銘柄が特に大きな打撃を受け、これらだけで日経平均株価を1600円以上押し下げる要因となりました。また、同様にハイテク株比率が高い韓国や台湾の主要な株価指数も同日に急落したことで投資家の弱気心理に拍車がかかり、売りは電子部品や金融など広範なセクターへと波及し、下げ幅が全体へと拡大しました。
終値は約2か月ぶりの6万3000円割れ、一部の内需株には買いも
午後に入っても積極的な上値追いの動きは限定的で、大引けの終値は前日比2566円27銭安(3.95%)の6万2364円92銭と、約2か月ぶりに6万3000円の大台を割り込んで取引を終了しました。また、東証の主要な株価指標である東証株価指数(TOPIX)も日経平均と同様に軟調な推移となり、終値で102.48ポイント安の3963.59と大きく下落しています。
その一方で、市場全体が悲観に沈むだけの展開にはなりませんでした。中東情勢の緊張緩和に対する期待感が広がったことで原油先物価格が下落し、燃料費や原材料費のコスト低下が追い風となる小売り、空運、食料品といった内需銘柄には堅実な買いが入りました。実際に東証プライム銘柄の約3割が値上がりして取引を終えており、小売りや空運、食料品など一部の銘柄で上昇が目立つ結果となりました。



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