
カンボジア北西部ポイペトの拠点では、佐々木裕介被告(39)が運営費を投じる「オーナー」として資金面を担い、他の11人がかけ子として詐欺の実行を担当する体制がとられていたとみられます。名古屋地検は28日、この12人を詐欺と組織犯罪処罰法違反(犯罪収益等隠匿)の罪で起訴したと発表しました。12人の年齢は20〜53歳で、認否は明らかになっていません。
押収された資料からは、資金の流れも浮かび上がりました。拠点の使用料として毎月およそ600万円が計上される一方、かけ子への報酬に約2割、現地当局にも約1割が充てられていたとみられます。
別の取材でも、だまし取った金のおよそ7〜10%程度がカンボジア当局側に渡っていたとみられることが分かっており、複数の情報が同様の構図を裏付けています。摘発を逃れる狙いがあったとすれば、拠点の存続自体が犯罪収益に支えられていたことになりそうです。
起訴状などによると、被害に遭ったのは茨城県の30代女性と千葉県の40代男性です。警察官をかたるうその電話を信じ込まされ、それぞれ現金3140万円、100万円を口座に振り込まされたとされています。佐々木被告は当初、組織的詐欺の容疑で逮捕されましたが、地検は起訴にあたって罪名を詐欺罪に切り替えました。11人のうち男性1人は在宅起訴となっています。
佐々木被告は今年6月、タイから強制送還され、羽田空港に到着した際に身柄を確保されました。ポイペトの拠点に加え、カンボジア国内のシアヌークビルにある別の詐欺拠点の運営にも関わっていたとみられることが分かっています。
拠点運営の実態
現地の拠点では、かけ子と指示役が役割を分担し、組織的な運営が行われていたとみられます。今年6月の逮捕当時の捜査では、拠点に日本人かけ子29人と中国人の指示役夫婦らが関与していたことも判明しており、佐々木被告はかけ子から「A先生」と呼ばれていたということです。
警察官を名乗る詐欺は一般に高齢者を中心に被害が広がりやすい手口とされますが、今回の事件では30代・40代の被害者からも現金がだまし取られています。
海外に拠点を置く特殊詐欺は、資金の流れや現地協力者の関与まで解明しない限り、組織の全体像をつかみにくい点が課題です。名古屋地検と捜査本部は、指示系統や資金管理の実態解明を進めるとみられます。



-150x112.jpg)





に第51回横浜矯正展が開催された横浜刑務所の入り口-280x210.jpg)


-300x169.jpg)