
LINEヤフーは29日、グルメサイト「食べログ」を運営するカカクコムへのTOB(株式公開買い付け)価格を引き上げました。従来の1株3384円から3500円だった条件を、3520円から3640円に変更し、スウェーデンの投資ファンドEQTが示す3450円の水準を上回りました。LINEヤフーは9月中旬のTOB開始を目指しており、買収競争は新たな局面に入りました。
LINEヤフーは米投資ファンドのベインキャピタルと組み、カカクコムの非公開化を視野に入れた提案を進めています。今回の再引き上げでは、カカクコムの大株主KDDIが応募しない契約を結んだ場合の買付価格も3500円から3640円に引き上げ、株主に提示する条件をより厚くしました。カカクコム側が賛同意見を示すことが、TOB実施の前提となっています。
一方で、EQTも対抗姿勢を崩していません。EQTは5月にTOBを開始し、その後も価格を3000円から3450円に引き上げ、買い付け期間も延長しました。カカクコムをめぐっては、国内有数の比較・口コミサービスをどう取り込むかをめぐり、両陣営が条件面で綱引きを続ける展開となっています。
非公開化巡り攻防
カカクコムは「価格.com」や「食べログ」など複数の利用者向けサービスを持ち、月間利用者数も大きいことから、デジタル消費の入口としての価値が高いとみられています。LINEヤフー陣営は、自社の検索・EC・生活情報サービスとの連携で相乗効果を狙っており、買収が実現すれば業界地図に影響を与える可能性があります。
上場廃止になると、株式は市場で売買できなくなりますが、会社が存続する形の非公開化であれば、株主としての権利そのものが直ちに消えるわけではありません 。ただし、公開買付けに応募しなかった株主には、最終的に現金で清算される「スクイーズアウト」などの手続きが進むのが一般的です 。
カカクコムのようにTOBの先に上場廃止を伴う案件では、株主はまず公開買付けに応募するか、市場で売却するかを判断することになります 。応募しなかった場合でも、上場廃止後に株式が無価値になるとは限らず、株式併合や端数株の金銭交付で処理されるケースがあります 。その場合、交付される金額は原則としてTOB価格と同水準になることが多いです 。
今回のような非公開化では、株主にとっての焦点は「いつ、どの条件で換金されるか」です 。TOBに応募すれば、公開買付期間終了後に買付代金の受け取りに進みます 。一方で応募しない場合は、証券会社の口座から株式が払い出され、発行会社の株主名簿で管理される流れになります 。今後は、株主がどの提案を支持するかが焦点となります。












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