
ロシア連邦保安庁(FSB)は2026年7月29日、通信アプリ「テレグラム」の創業者で最高経営責任者(CEO)を務めるパベル・ドゥロフ氏を「テロ活動支援」の容疑で訴追し、国際手配の対象としたと発表しました。ドゥロフ氏はロシア刑法205条1項1号にあたるテロ活動への協力の疑いで刑事訴追され、国際指名手配リストに掲載されました。
FSBの発表によれば、テレグラムの運営側は、ウクライナの情報機関やテロ組織、過激派組織がロシア国内での破壊工作やテロ行為、大量殺人、サイバー詐欺などを準備・調整するために利用していたとされるチャンネルやチャット、ボットを削除しなかったといいます。さらにFSBは、ウクライナの情報機関がテレグラム上の出会い系サービスを悪用し、ロシアの若者を欺いて警察官への襲撃や放火といった破壊工作やテロ行為に関与させていたと主張しており、2025年7月以降、12歳から22歳までのロシア国民46人を拘束したとしています。
ドゥロフ氏はロシア出身で、2013年にテレグラムを創業し、現在はアラブ首長国連邦(UAE)を拠点に活動しています。同氏はUAEとフランスの旅券を保有しており、正確な所在地は明らかになっていません。同氏は5月にドバイに滞在していたことをうかがわせる投稿をしていたほか、7月23日にはジョージアを訪れた際の感想を自身のSNSに投稿していました。
なお、テレグラム側はロシアの発表直後、公式アカウントでドゥロフ氏が侮辱的なジェスチャーをした画像を投稿するなど、反発する姿勢を見せました。
フランスでも別件で捜査継続、身柄拘束は不透明
ドゥロフ氏を巡っては今回が初めての法的トラブルではありません。2024年8月には、テレグラム上での犯罪対策が不十分だったなどとしてフランス当局に拘束され、その後保釈されましたが、児童の性的搾取や薬物取引に関する疑いなど複数の容疑で捜査が続いています。フランスでの刑事捜査は、渡航制限が解除された後も継続しています。
今回ロシアが国際手配の対象としたことで、理論上は各国に身柄の拘束や引き渡しを要請できる立場になりますが、実際に拘束や引き渡しにつながるかどうかは不透明な状況です。有罪判決が下された場合、ロシア国内で終身刑が科される可能性も指摘されています。テレグラムは世界で10億人を超える利用者を抱え、ロシアとウクライナの双方で広く使われていることから、今後の展開が国際的に注目されています。












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