
7月31日のニューヨーク外国為替市場において、対ドルの円相場は一時1ドル=157円20銭台に上昇し、約2カ月半ぶりの円高・ドル安水準となりました。市場関係者からは連日の為替介入が行われた可能性が指摘されており、31日午後のニューヨーク市場でも、円は1ドル=159.27円近辺で推移するなど、引き続き荒い値動きが続いています。
日本銀行が公表した当座預金残高の見通しなどから、前日の30日に実施された推定介入規模は約6兆円から7兆円程度に上る可能性が指摘されています。2026年4月から5月にかけて、総額11.7兆円という過去最大規模の円買い介入が実施された後も、日米の金利差などを背景に円安基調が続いていましたが、今回の日米の共同歩調は投機的な円売りに対する強力な牽制となりました。米国の連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けたドル売りの流れや、中東情勢の緊迫化に伴うリスク回避の円買いも相まって、相場の急激な変動をもたらしたと専門家により分析されています。
さらに、今回の為替相場の急変動を特徴づけているのは、米国当局による異例とも言える動向です。米財務省はニューヨーク連邦準備銀行を通じ、複数の銀行に対して「31日に円相場に介入する可能性がある」として、今後の措置に備えるよう通知しました。前日の30日にも金融機関に為替相場の水準を照会する「レートチェック」を実施したことが判明しており、日米の共同歩調をより鮮明にすることで、過度な円安を是正する強い思惑があります。介入の具体的な手法は明らかになっていませんが、米連邦準備制度理事会(FRB)は2013年以降、日銀を含む主要5つの中央銀行との間でドル流動性スワップラインを維持しており、こうした枠組みが意識されている可能性もあります。
「精神的支援を超える支援」日本政府と米当局の緊密な連携
市場で為替介入への警戒感が広がる中、財務省の三村淳財務官は31日、為替円安対応を巡る米当局との協調観測について「単なる精神的支援を超える支援を得ている」との認識を示しました。具体的な介入の有無については「ノーコメント」としつつも、米当局とは「あらゆることについて連絡を取り合っている」と述べ、日米間で緊密な連携が図られていることを強調しています。片山さつき財務相も同日、「お答えできない」としながらも「常に緊張感を持って対応している」と語りました。
また、米国のスコット・ベセント財務長官は31日、X(旧ツイッター)への投稿で、日本銀行が金融の安定に対して強いコミットメントを示したと評価しました。同長官は、8月末にノースカロライナ州アッシュビルで開催される20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議で、日本銀行の植田和男総裁と会談することを楽しみにしていると述べており、今後の国際会議の場でも日米の政策協調が焦点となりそうです。






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