
米国のトランプ大統領は8月1日、計画していたイランへの新たな大規模軍事攻撃を当面見送る方針を公式に表明しました。これは、イランおよび中東地域の他の国々から、事態の収拾と合意に向けた取り組みを進めているとの説明と強い要請を受けたことによる判断です。
トランプ氏は、自身のSNSである「トゥルース・ソーシャル」への投稿を通じて、「迅速に合意を成立させることを条件」として、作戦を中止することに同意したと言及しました。さらに、「皆で仕事に取りかかり、やり遂げよう」と前向きな姿勢を示し、中東における同盟国であるイスラエルもこの外交的なコミットメントに加わることで同意していると説明しています。
今回の軍事行動中止の決定に先立ち、米メディアなどは、サウジアラビアの実権を握るムハンマド・ビン・サルマン皇太子がトランプ氏と直接電話会談を行い、米国による新たな軍事攻撃を控えるよう強く求めていたと、会談内容に詳しい複数の関係者の話として報じていました。周辺国による積極的な緊張緩和への働きかけが、攻撃見送りの大きな要因となったことが伺えます。
トランプ氏は投稿の中で、「合意の枠組みで一致したため、いかなる攻撃も見送る」よう米国に正式な要請があったと指摘しています。同時に、この合意には世界のエネルギー供給を支えるホルムズ海峡の「即時かつ完全な全面開放」と、長年の懸案である「イランの核の脅威の終結」という極めて重要な項目が含まれていると表明し、交渉の成果を強調しました。
一方で、中東各地に所在する米国大使館は1日、依然として予断を許さない緊張状態が続いていることを受け、航空便の欠航や断続的な空域閉鎖など、渡航への深刻な影響に備えるよう現地に滞在する米国民に対して強い注意を呼びかけており、厳戒態勢は継続しています。
停戦崩壊後の緊張激化と原油価格の高騰への影響
米国とイランの軍事衝突は今年2月28日に始まり、断続的な攻撃の応酬によって、原油や液化天然ガス(LNG)などの主要輸出ルートであるホルムズ海峡の通航に甚大な混乱を招いてきました。6月に一度まとまった一時的な停戦は崩壊したものの、双方は外交努力に再び機会を与えるため、7月終盤に再度攻撃を停止する動きを見せていました。
しかしその後、イランの精鋭軍事組織である「革命防衛隊」の発表によると、29日未明にヨルダンに駐留する米軍基地に向けて数発の弾道ミサイルを発射したとされており、小康状態は終わりを告げました。今回の急激な緊張激化を受け、世界のエネルギー価格は大きく変動しており、市場に強い供給不安が広がっています。米国による空爆再開などの影響を受けて世界のエネルギー価格は大きく変動しており、市場に強い供給不安が広がっています。米メディアの報道によれば、前月初めには1バレル=72ドルを下回る水準でしたが、現在では取引時間中に一時1バレル=88ドル台まで上昇し、90ドル台の大台に迫る水準まで高騰しています。







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