
片山さつき財務相 は8月3日、急激な円安を是正するため、日本国財務省が米国財務省と協調して円買いの為替介入を実施したとする談話を発表しました。今回の協調介入は、米国東部時間の7月31日 にニューヨーク外国為替市場で行われたものです。日米両政府による協調為替介入は、東日本大震災後に円高が進行した2011年 以来となる15年ぶり の異例の措置となります。さらに、過去の介入は円売りであったため、今回のような円買いでの協調介入としては、アジア通貨危機への対応が迫られた1998年 以来、実に28年ぶり の出来事となります。
この歴史的な対応は、2025年9月 に日米間で取りまとめられた「日米財務大臣共同声明」に基づき、足元で見られた円の過度な変動や無秩序な動きに断固として対処するために実施されました。米国の通貨当局も事前に金融機関へ相場水準を尋ねる「レートチェック」 を実施するなど、両国間の緊密な連携が機能しています。市場への影響は大きく、日本が単独で介入したとみられる30日には1ドル=163円台から一時157円台後半まで急騰し、さらに日米協調介入が行われた翌31日にも、朝方の160円台から夕方にかけて2円程度の円高・ドル安が進行しました。これら一連の対応により、市場では為替介入に対する警戒感が大きく広がっています。
また、片山さつき財務相 は談話の中で、将来的に米国連邦準備制度(FRB)が設ける「外国・国際通貨当局向けレポ・ファシリティ(FIMA Repo Facility)」 を活用する予定であることにも言及しました。これは、日本政府が保有する米国債 を担保として一時的にドルを調達できる仕組みです。この制度を活用することで、円買い・ドル売りの介入を断続的に行ったとしても、手元にあるドル資産を持続的に確保できるため、市場の投機的な動きに対する長期的な牽制力を持つことが示唆されています。日本国財務省は引き続き状況を注視し、「更なる協調介入を実施することも躊躇しない」と強い姿勢を打ち出しています。
米国当局との強固な連携と市場参加者の警戒感
今回の協調介入に対しては、米国側からも強い支持が表明されています。トランプ米大統領 は8月2日、円安で助けを求めていた日本への支援について「友情の証だ」と述べ、世界経済への好影響を強調しました。さらに、ベッセント米財務長官 も、日本の当局と緊密に連携しており、必要となれば「ちゅうちょなく参加する」とSNSで発信し、市場の投機筋を強く牽制しています。
日本の三村淳財務官 は、この日米協調を「日米通貨同盟の完成形だ」と高く評価し、一切気を緩めずに対応を続ける考えを示しました。こうした両政府の断固たる姿勢を受け、週明けの8月3日 の東京市場 では追加介入への警戒感から一時1ドル=155円台前半 まで円が急伸し、約3か月ぶり の円高水準を記録しました。今後も、日米両国の政策金利の動向とともに、為替市場における政府・日銀の次なる一手が注視されます。






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