
日本航空(JAL)が2026年8月3日に発表した2027年3月期第1四半期(4~6月期)決算で、連結純利益が前年同期比80.2%減の53億円にとどまったことが分かりました。中東情勢の緊迫化を背景とした航空燃油費の急激な上昇が、業績に大きな打撃を与えた形です。一方で売上収益は同11.2%増の5237億円となり、この四半期としては過去最高を更新しました。
好調な業績を支えたのは国際線需要の高まりです。訪日外国人客の需要が旺盛だったことに加え、日本発のビジネス需要も継続して見られました。さらに、燃油サーチャージの引き上げや、中東の外国航空会社が運休を余儀なくされたことによる需給の引き締まりを収益管理に活かし、単価を大幅に押し上げることに成功しています。国内旅客についても単価上昇が確認されました。
コスト面では、航空燃油費が円安の影響も受けて同58.4%増の1488億円に膨らみ、前年同期から548億円も増加しました。この結果、営業費用全体は同18.7%増の5168億円へと拡大し、収益性を大きく圧迫しました。フルサービスキャリア事業とLCC事業はいずれも赤字に陥ったものの、マイルや金融・コマース関連の非航空事業が利益を確保し、連結全体としての黒字維持に貢献しました。
会社側は2027年3月期通期の連結純利益予想について、従来通り前年比20.1%減の1100億円で据え置いており、年間配当予想も前年実績と同額の1株あたり96円で変更していません。
燃油サーチャージの高止まりに懸念、副社長が言及
JALの斎藤祐二副社長は3日の記者会見で、国際線の航空運賃に上乗せしている燃油サーチャージについて言及しました。現在は非常に高いレベルにあるものの、段階的に下がってくるのは9月以降になる見通しだと説明しています。
また、今後の見通しについて斎藤副社長は「7~9月期は日本発の観光需要で稼ぎたい時期だが、燃油サーチャージの値上げが懸念材料だ」との認識を示しました。ANAホールディングスも同様に4~6月期は売上高が過去最高となる一方、燃料費高騰の影響で減益となっており、燃油コストの高止まりは業界全体の共通課題となっています。JALは今年6月に生命保険会社ライフネット生命保険を持分法適用会社とするなど、航空事業の下押し圧力を吸収する非航空事業の拡大にも力を入れています。












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